「サラリーマンの残業時間は平均47時間」
とよくいわれていますが、働き方改革の影響もあり、ひと昔前よりかなり残業が減ってきているようです。しかし、残業ありきの職場もまだ多いと聞きます。
この記事をご覧の方は、会社勤めの方が多いかと思いますが、今の職場での残業事情はいかがでしょうか。残業が全くない方もいれば、退職や転職を考えるほど残業に時間を取られている方もいるかもしれません。
今後の残業のありかたを見直すためにも、現在の残業に関するデータや厚生労働省の取り組みを見て考えていきましょう。
Contents
残業時間の平均は?
残業時間の調査データは様々ですが、以下の3つにしぼってみました。
調査元 | 数値(1ヶ月あたり) |
---|---|
①厚生労働省 | 13.18時間 ※2016年 |
②日本経済団体連合会 | 22時間 ※2016年 |
③働きがい研究所 | 28時間 ※2018年 |
①厚生労働省は日本の行政機関の一つです。②日本経済団体連合会は日本の代表的な企業などから構成されている団体です。③働きがい研究所は民間企業であるオープンワーク株式会社が、自身が保有する各社の評価を分析しているプロジェクトです。
調査結果の年の違いもありますが、調査元によって異なる結果が出ています。表を見る限りはおおむね10~30時間というところでしょうか。
同じ平均値のデータなのに、ずいぶんと差があります。
調査結果にバラつきがある原因として、調査対象が事業主や社員の口コミなど様々であるためと考えられます。
すると、現場で働く社員の口コミによる③のデータのほうが信ぴょう性が高い、といえると思います。①の調査データを見ると、事業主の「残業時間をごまかそう」とする思いが数字に表れているような印象を受けます。
③の平均を見ても、月に25日勤務したとすると1日で約1~2時間の残業、あるいは定時退社。これが本当なら、生活にもさほど支障が出ず、とても理想的ですよね。
時間外労働の上限規制
次に、厚生労働省は働き方改革でどのような規則を取り入れているのかを見てみましょう。
残業に関する厚生労働省の取り組みについて
2019年の法改正によって、新たな規制ができました。

- 残業 月45時間、年360時間まで(行政指導のみ)
- 年6ヶ月までは、上限なしでOK
- 原則 残業は月45時間、年360時間まで(法律)
- 例外の残業 上限 年720時間、複数月平均80時間、月100時間未満
これまで「忙しすぎて月45時間の残業では業務が終われない」という会社も、しれっと残業を続けてこられましたが、これからは原則に従わない事業主に罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科されるおそれがあります。
36協定の締結・届出をすれば例外が認められますが、上限は守ってもらわないといけません。36協定とは、企業が法定労働時間を超えて社員を働かせる場合に、各都道府県の労働基準監督署と時間外労働の上限を定めた協定です。
参考:36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針 厚生労働省
この規制は2019年4月から施行されました。(中小企業は1年の猶予あり)企業としても会社員としても、この改正によってさらに残業を減らす努力が必要になりますね。
月45時間の残業とは
原則となった月45時間の残業とはどの程度のものでしょうか。
1日あたりに換算すると、2~2.5時間程度となります。
毎日この程度の残業をしていると、家に帰っても自分のために使う時間が減ってしまい、最低限のことだけ済ませて寝る、という流れになりやすいのです。そのため、慢性的に疲れがたまる人が多くなるのが、月45時間の残業の目安といえます。
かなり忙しい時期だとしても、この程度にしなければ法律違反となりますので、皆さんご注意くださいね。
いますぐ残業を減らす3つのコツ

まさに改革が進むいま、法律とともに私たちも変わらなければいけません。
そこで今度は、いますぐ残業を減らす3つのコツをご紹介します。
スケジュールを組む
始業前にできればベストですが、仕事が始まってからでも構いません。まず今日のやるべき事をリストアップして、優先順位をつけましょう。
事務職のかたはふせんや画面メモを使って、見えるところにリストを貼り、効率を意識して仕事に取り組むと早く仕事が進みます。
周りも見ながら仕事をする
スケジュールを組んでも、急な事態でなかな仕事が前に進まなくなることもあります。そんなときのために、周りの状況もつかみつつ業務にあたりましょう。そうすれば、ほかの人に仕事を振ることができます。
よく残業をしている人は自分で仕事を抱えがちですが、仕事を振るのも仕事です。恐縮してしまう人や新入社員さんは少し難易度が高いかもしれませんが、これができるようになると一気に残業が減らせます。
また、自分の手があいているときに、周りを見て他の人を手伝ってあげることで、周りの人の定時退社につなげることもできます。
定時に帰る勇気をもつ
「自分の仕事はおわったけど、みんなが残業しててなんだか帰りづらい・・・」そう思って残業してしまう人も多いようです。しかしそれはムダな残業でしかなく、会社にとっても残業代のムダ払いとなります。
みんなは皆、自分は自分と割り切って、「お先に失礼します」といって、とっとと帰りましょう。定時で帰ることは、自分にとっても会社にとっても良いことです。罪悪感なんか必要ありません。
私の友人には、定時になると走ってタイムカードを押して帰るという人もいますが、それがいいんです。何も予定がなくてもです。ちなみにその友人、平日は20時には寝ているそうです。
会社のために8時間みっちり働いて、あとは自分のために時間を使ってください。
まとめ
- 残業時間の平均は28時間(信ぴょう性が高いデータ)
- 厚生労働省の法改正で、残業時間の上限が定められた
- いますぐ残業を減らす3つのコツ
残業は悪いことだけではありません。「この人にしかできない」という仕事もあったりして、残業せざるを得ない状況の人も必ずいます。
しかし上手に残業ができなければ人生が台無しになってしまうこともあります。
心身ともに健康に働いて、仕事もプライベートも充実の毎日が送れるようにしていきたいですね。


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