転職活動を始めてすぐにチェックするのは、マイナビやリクナビなどの「転職サイト」ではないでしょうか。
転職サイトをちらと覗くと、たくさんの求人情報がひしめいていますよね。何から見ようか、何を見ればいいのか、だんだんわからなくなってくる程度にはたくさんあります。
たとえば首都圏の求人情報を検索する時、うっかりゆるめの条件で検索すると、「800件の検索結果を見る」なんていう言葉をスマホの上に見て、「何だこの数字!?」と驚きがそのまま口をついて出てしまいます。
これはまあ、条件を絞り込めばいいのですが、そうはいっても選択肢があんまりたくさんあり過ぎると、何を選んでいいのかわからなくなりますよね。
こんな時、頼りになる存在があります。「転職エージェント」です。
多分、「転職エージェント」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。意味もなんとなく掴める方が多いのではないかなと思いますが、彼らは利用者(転職者)に対して、色んなサポートをしています。

しかし、それ以外にあまりメインの話題になりにくいサポートがあります。
たとえば、「スカウトメール」といったサポート。これはわりと転職者にとって嬉しいものですし、名前からどんなものかある程度推測することはできるのですが、いざ説明しようとするとちょっと難しいサポートです。


それでは、まずは「転職エージェントとは何か」という説明から入って行きましょう。
Contents
転職エージェントとは
転職エージェント。なんとなく単語は聞いたことあるけどなあ、と思う人はいらっしゃると思いますが、改めて聞かれるとよくわからない単語ですよね。Wikipediaによると、転職エージェントとは以下のようなものだそうです。
企業に代わって有能な人材に転職の話を持ちかける個人や組織、および転職希望者に代わって企業と交渉する個人や組織。
引用:Wikipedia
つまり転職エージェントは、企業と転職者の間に立つ架け橋のような存在だと言えます。
転職エージェントと転職サイトの違い


転職エージェントの特徴は、転職サイトよりも「利用者に関わってサポートする」ことです。転職エージェントに登録して転職活動をする場合、キャリアアドバイザーが個別で利用者に対応してくれるので、自分でネットの海を漂いながら情報を集めるよりも安心ですし、効率的です。
マイナビエージェントによると、転職エージェントと転職サイトを比較すると、このような表にまとめられるようです。
引用:マイナビエージェント
転職エージェントも、転職サイトも、利用するときに費用は掛かりませんから、どちらを(あるいはどちらも)使うにしろ、とても気楽に使えると思いますよ。
転職エージェントと転職サイトの違いについて、ざっと掴めたでしょうか。それでは、そうした利用者との距離の近い「転職エージェント」との転職活動は、どういった流れになるのか、次でお話していきましょう。
転職エージェントと歩む転職の道のり

①転職エージェント選択
転職エージェントの選び方には、主に「自力で選ぶ」方法と、「スカウトメールから選ぶ」方法の2つがあります。
- 自力で選択
こんな方におすすめ
- 何事も自分で決めてしまいたい人
- 自分の転職先の業界を決めている人
- むしろ、転職をするべきか迷っている人
転職エージェント、という検索ワードで検索すると、たくさんの転職エージェントのサイトが出てきます。マイナビ、リクルート、dodaなどなど、パッと見ただけでは、それらの違いが少しわかりにくいですよね。
転職エージェントの比較については、こちらの記事が網羅的(もうらてき)で詳しいので、よければ参考にしてみてくださいね。
実は、転職エージェントにはそれぞれ「強み」というものがあります。「20代の転職に強い」とか、「IT関係の転職に強い」とか、転職エージェントごとに得意分野があるのです。
年代はともかくとしても、それなら、自分が転職したい業界の転職に強い転職エージェントを使いたいですよね。このように、自分の転職先の業界を、はっきりと決めてしまえている人は、自力で転職エージェントを探した方が効率的だと思います。
また、実は「転職をするべきか迷っている」という人も、自力で転職エージェントに連絡を取って相談する方が良いと思っています。先で、「転職しようと思ったら転職エージェント」なんて言いましたが、「迷っている」という段階でも、転職エージェントは相談に乗ってくれます。
ここで相談するのは、マイナビやリクルートなどの、大手の転職エージェントがおすすめです。あまり自分が名前を知らない転職エージェントに、あえて挑戦することはありません。
というのも、転職エージェントにもさまざまあるからです。これは「強み」の話ではなく、「利用者への対応」のレベルの話です。
転職エージェントの中には、利用者、つまり転職者の方にはあまり気を向けずに、企業にばかり気を向けている所もあるようですから、こうしたふわっとした相談は、むしろ大手の転職エージェントにした方が良いと思います。

年代別の転職エージェントのおすすめは、こちらの記事などにまとまっていますので、こちらもよければご参考になさってくださいね。
- 「スカウト」メールからのスタート
もう1つは、「スカウト」メールから転職エージェントを選ぶ方法です。




「スカウト」メールの機能について、詳しいことは後のトピックで詳しく説明するので、ここではこの辺りで止めておきます。さておき、メールから転職エージェントを選ぶ方法は、こんな人におすすめです。
こんな方におすすめ
- 転職先の業界などが固まっていない人
- 「転職エージェント」というものにある程度理解がある人
転職エージェントの闇のような部分を、先に述べたと思います。メールを受けてエージェントを選ぶ場合は、こうしたブラックエージェントがいるということを知っておくとよいです。
転職エージェントからのスカウトメールは、ゆかりとの会話で言った通り、「うちに相談してみませんか」というお誘いのメールです。「こんなお仕事の紹介ができます」という求人情報をプラスして、こちらに軽くジャブを入れてきます。ジャブに対して何も思わなかったら、早めにスカウトを辞退しておきましょう。
②実際に相談する
自力で、あるいはスカウトメールから、相談するエージェントを確定したら、実際に相談してみましょう。
相談方法は、対面・電話・メールが考えられます。それぞれのメリットとデメリットを考えると、こんな感じになります。
メリット:相手の表情が見えるので、コミュニケーションが取りやすい
デメリット:相談のためのまとまった時間を取るのが難しい
メリット:対面よりも手軽で、時間的拘束も少ない
デメリット:相手の反応が直に見えないので、コミュニケーションがやや取りにくい
メリット:文字に変換するので、対面・電話よりも落ち着いた相談ができる
デメリット:レスポンスに時間がかかる場合がある
今在職中で自由に時間が取りにくい場合は、対面での相談はやや難しいかもしれません。対面でなくても相談は問題なくできると思いますが、対面での相談では転職活動に向けての服装チェックなどもしてもらえる可能性があります。なるべく対面での相談も取り入れるようにしましょう。
③求人の紹介、選別
転職エージェントは、非公開求人と言われる、転職サイトからは見ることのできない求人情報を持っています。転職エージェントを利用するメリットの一つはここです。求人情報をたくさん見て、相談しながら選別して、自分に一番合いそうな転職先を見つけて行きましょう。
④履歴書の作成や面接対策
転職エージェントは、履歴書の作成や面接対策まで、プロの視点から丁寧に指導してくれます。こうしたきめ細かいサポートは、転職サイトのみを使っているのでは受けられませんから、これもメリットの一つですね。
転職は一般的に言って、そうポンポンと何度もするものではありません。だから、転職の際の履歴書の書き方や、自己PRを知らなかったとしても、萎縮しなくていいのです。わからないことをそのままにしてしまう方がもったいないですから、どんどん質問して頼っていきましょう。
⑤いざ内定へ!企業面接・試験本番へ
企業の試験の準備、面接の準備などが整ったら、いざ本番へ。わからないことを聞いて身に付けて、転職活動に前向きに取り組んできたあなたはとても立派です。きっとうまくいくことを信じて、試験本番、頑張って来てください。
就職活動は、ざっとこのような流れで進んでいきます。さて、ではこの次では、すでに言ったように「スカウトメールとは何か」を詳しくお話していこうと思います。
転職エージェント・サイトを使うとわかる不思議な機能「スカウトメール」

「スカウトメール」は、実は取り立てて特別なものではなく、転職サイトに登録すると、わりとポンポン来るメールです。転職エージェントと企業から来ます。なんだかこれだけ聞くと謎の機能ですよね。
では、それぞれのスカウトメールは、どんな内容なのかを話していきましょう。
転職エージェントからのスカウトメール
先に述べたように、転職エージェントからのスカウトメールには、「うちはこんな求人を紹介できるんですが、うちに相談に来ませんか?」ということが書いてあります。「相談者」としてのスカウトをメールでするわけです。
こうしたメールは、転職サイトに登録した、自分の経歴や希望職種、希望年収などの情報をもとにして送られてきます。転職サイトに登録すると、企業からのオファーより先に、おそらく転職エージェントからのメールがたくさん来ます。あんまり驚きすぎないようにしましょう。
ひとつは、「この人の経歴なら、この求人が紹介できそう」といった、個人のことをかなり慮ったもの。もうひとつは、「とりあえずこの志向の人に手当たり次第送ってみるか」といった、かなりざっくりしたもの。
どちらがどちらか、見分けるのは難しいのですが、実はこうした2つのパターンがあるのだ、ということは覚えておくと得じゃないかなと思います。
企業からのスカウトメール
企業からのスカウトメールは、恐らくこれを読んでいるあなたが今、想像したとおりのものだと思います。
転職サイト・エージェントの持っている、あなたの情報を見た企業から、「あなたの経歴に興味を持ちました。こういう条件・待遇なんですけど、うちで働きませんか?」と誘いをかけるメールです。
こちらのメールは、企業の採用担当者が送ってくるものなので、転職エージェントが送ってくるものよりも、本気度は高めです。企業からスカウトメールを貰ったら、最優先で返信するようにしましょう。
スカウトメール、実は他の分け方もできます
ここでは、転職エージェントから送られるものと企業から送られるもの、という差出人の違いでスカウトメールを分けましたが、実はもうちょっと細かい分け方もできます。
スカウトメールには、プライベートオファー、オープンオファー、興味通知オファーとスカウトの形式がいくつか存在します。(転職サイトによって名称は異なります)
(引用:JobQ)
プライベートオファーは、個人の経歴をある程度しっかり見た上で、転職エージェントや企業の採用担当者が送ってくるものです。内定に影響があると思われるメールなので、しっかり対応しましょう。
オープンオファーは、転職サイトなどに登録した希望条件をコンピュータがチェックして、自動送信するタイプのものです。興味通知オファーも大体同じようなもののようです。
ただ、こちらは無視していいかというと、そうでもありません。内定への影響があまりないとしても、企業の情報を得る手掛かりにはなります。
ちょっとごちゃごちゃしてきたので、一度まとめておきましょう。
- スカウトメールは、企業や転職エージェントから送られてくるもの
①転職エージェントから送られるものは、「うちに相談しませんか?」という誘いのものが多い
②企業(採用担当者)から送られるものは、「うちで働きませんか?」という誘いのものが多い
- スカウトメールには、プライベートオファー、オープンオファーなどの種類がある
①プライベートオファーは、ある程度個人情報を見た上で個別に送られたもの。優先的に返信しよう
②オープンオファーは、コンピュータが自動送信するもの。企業情報を得る手掛かりにしよう
こんな風にまとめてみましたが、なんとなく掴めましたか?
では、このスカウトメールが、実際当てになるのかをもう少し見て行きましょう。
実際、「スカウトメール」は当てになるのか



ゆかりの言い分はやや暴論な気もしますが、確かにそう思ってしまいますよね。しかし、スカウトメールは、受け取ったからと言って内定が確約されるものではありません。「会社と繋がるきっかけ」として捉えておくといいでしょう。
ただし、内定が確約されないといっても、内定が取りやすい環境に置かれているとは言えます。
なぜなら、企業から受け取るスカウトメールは、基本的にはプライベートオファーとして捉えて良いからです。これは先程紹介した、「ある程度、経歴などの個人情報を知った上で誘いをかける」メールです。
なので、企業の採用担当者は、この時点であなたの経歴に興味を持っています。だとすれば、内定が取りやすいというのも頷けますよね。



まとめ

さて、ではここまでずらずらと話してきたいろいろなことをまとめてみます。ここまで話してきたのは以下のような内容でした。
- 転職エージェントと転職サイトの違い
- 転職エージェントを使った転職活動の流れ
- その間に目にする「スカウトメール」とは何か
特に、最後のポイントの、「スカウトメール」について詳しくお話してきましたので、そこを重点的に振り返ってまとめてみると、このようになります。
- 転職エージェントは転職サイトよりも気軽さに欠けるが、個別に対応してくれるので安心
→「転職するか迷っている」段階でも、転職エージェントに相談できる
- 転職エージェントと転職活動をするメリットは、「非公開求人」と「面接などの対策」
- 「スカウトメール」はものすごく特別なものというわけではない
→転職エージェントから送られるもの、企業から送られるものに分けると、企業の方が重要度は上
→「個人の経歴をある程度見た上で送られる」メール(プライベートオファー)は、内定に影響あり
いかがでしょうか。この記事が、転職エージェントの使い方や、エージェントないしは企業から送られてくる「スカウトメール」について知りたいと思ったあなたの手助けになったなら幸いです。
転職エージェントに相談しよう、と思い立つには少し勇気がいりますよね。転職エージェント、あるいは転職そのものに対する心の中のハードルは、一般的にはまだ高いです。だから、興味を持ってこの記事を開いてくれたあなたは、それだけですごいと思います。
この記事を読んでくださった、全ての「転職しようかな」と思っている方の転職活動が、いいものになりますように。


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