転職したことはありますか。
転職するときに必要になることが多いのが退職届です。でも、正しい書き方を心得ている方はそんなに多くないと思います。
私の友人は会社を辞めて今はフリーランスですが、退職手続きをする際に会社が用意しているフォーマットに名前と日付を書いてハンコを押しただけでした。
私は8回も転職しているので、退職届を出すのは慣れたものです。でも、初めて退職届を出そうと思っている方にとっては不安だったり分からないことだらけだったりすると思います。
そこで、この記事では、退職のプロ(?)である私が転職する際に必要な準備や退職届の書き方についてレクチャーします。今回は妻のゆかりがあなたの理解を手助けしてくれます。


退職届を提出するにあたってよくある疑問に答えながら説明しますよ。
なお、この記事では、退職届に絞って説明します。
こんな方におすすめ
- 初めて退職する方
- 退職の際に何をすればいいか分からない方
- 転職先が決まっている方
- 退職届の書き方を知りたい方
Contents
退職願、退職届、辞表、それぞれの違いは?

退職願
退職願は、退職の意思を伝えるために提出する書類です。とはいえ、会社によっては必ずしも退職願は必要なく、口頭で伝えてもよいケースがあります。
私の友人は、客先で仕事をするシステムエンジニアでしたが、担当営業に口頭で「退職したい」と伝えたら、次の日から手続きが始まって何のトラブルもなく退職することができました。
でも、個人的には、退職願が必要なかったとしても書面で提出するべきだと思います。
退職は会社に影響を与えますし、本人にとっても重要なことなので、きちんと形に残しておけば安心できるでしょう。また、口頭だと言った言ってないの言い争いになり、トラブルに発展してしまうことがあります。
こういうトラブルを避けるために、退職願は書面で提出しましょう。
退職届
退職届は、退職が確定した後に退職手続きをしてもらうために提出する書類です。
退職願は、あくまで「願い出る」ものなので、退職が確定する前に提出します。それに対して、退職届を提出する時点では退職が確定しています。この二つは非常に混同しやすいので注意しましょう。
退職願が会社に承認された後、退職届を提出すると安心ですね。退職する事実をわかりやすくはっきりと示すことができます。
辞表
辞表は、社長や代表取締役などの役職付きの人が、その役職を辞めるときに提出する書類です。なので、普通に働いている人が提出することはまずありません。なお、公務員を辞めるときにも辞表を提出しますが、退職届と同じ扱いです。
辞表を提出した後、一般の社員としてその会社に勤務し続ける場合もあります。

退職届を書く前にどういう準備が必要?

就業規則を確認しよう
自分が勤めている会社の就業規則を確認することが大切です。就業規則には退職に関する手続きが書かれているので、それを確認してから退職を申し出ればトラブルの心配がありません。
転職がすでに決まっている方は、いつから転職先で働くか確認してから退職届を提出しましょう。
また、退職願も必要な場合がありますので、「退職願を出すの忘れてた!」なんてことにならないように気を付けましょう。


いつ、誰に提出すればいいの?

転職先の受入日と就業規則を見て、提出時期を考えよう
退職届を提出するときにはすでに退職が決まっているはずなので、転職先で働き始める日と就業規則を照らし合わせて提出しましょう。
退職の1か月から2か月前に提出しなければならない企業が多いようです。
いつでも出していいわけではないので注意しましょう。

就業規則がなかった(知らされていなかった)場合


こちらは「弁護士ドットコム」という弁護士に相談できるサイトにあった「就業規則を知らなかった人」の、退職届を提出する日をどうするかについての相談です。
今度、退職届けを出す事を決めました。入社時に雇用契約書の取り交わし、就業規則の提示はありませんでした。就業規則はあるのかないのかも分かりません。〔中略〕
就業規則はないと判断して14日前に提出して問題ないでしょうか。退職届を受け取らないという事も考えられますが、内容証明を送り、到着日の14日後に受け取りの有無(拒否される可能性大)問わず、退職とみなし、出社せずとも良いでしょうか?また引継作業などは認められないと思います。
引用:弁護士ドットコム
「就業規則があるのかどうかもわからないけど、退職届を辞める14日前に提出しても大丈夫なの?」なんて、不安が伝わってくるようです。それに対して、以下は弁護士の回答です。
就業規則がない場合は当然ですが、就業規則が存在しても、それが周知されていなければ効力がないので、「就業規則をいただいておらず、また、見られるような状態にもしていなかったことから、仮に就業規則が存在していたとしても無効であることから、民法所定の手続にのっとって2週間後に退職いたします」という趣旨の退職届を出してみても良いかもしれません。
そもそも、民法の規定と就業規則の規定のどちらが優先するのかといった点についても、実務上統一的な見解があるわけではないので、揉めやすいところでもあります。少なくとも、就業規則がないか又は効力が生じていない場合には、2週間後に退職日を設定すれば、退職日の経過後は適法に退職したものとして扱われます。ただ、2週間は、引継ぎ等をしっかりして、会社から何か言われないように、職務を全うする必要はあるので、その点は気を付けてください。
引用:弁護士ドットコム
たとえ就業規則が存在しても、周知されていなければ無効なのですね。
なかには、前述の相談者のように、勤め先企業の就業規則がわからない人もいると思います。その場合、勝手に「退職届は退職の14日前に提出すれば大丈夫」などと判断せず、まずは確認させてもらいましょう。そうすることで「うちの就業規則は1か月前だ!急に辞められたら困る」なんて揉め事になることを回避できます。
直属の上司に提出
退職届は必ず直属の上司に提出しましょう。人事担当者に渡したり、上司のさらに上の上司に渡してしまう人がいますが、これは絶対にやめましょう。
直属の上司に真っ先に伝えないと、その上司は部下を管理できていないと評価され、仕事に悪影響が出てしまいます。また、退職届を提出した本人が非常識な人だという評価を受けます。
「やめるんだから関係なくない?」と思ってはいけません。退職活動がこじれてしまい、スムーズにやめられなくなってしまうことがあります。
もし同業他社に転職するという場合、今いる会社が取引先になっている可能性があります。そうすると、取引先に悪い評判が伝わってしまいます。
直属の上司に提出するというのは、本当に大事なことです。これを知らないと、意外と影響が大きいのでぜひ押さえてください。




退職届のテンプレート

退職届の書き方は会社によって違っており、手書きで書かなければならないと決められている場合がありますが、テンプレートをダウンロードしてきて必須項目を埋めて提出しなければならない場合もあります。もちろん、会社によってはフォーマットが用意されています。
私はパソコンで作成してもいいと思っていますが、手書きで提出するのが無難です。会社に対して誠意を見せることができますし、本人が書いたことに間違いがないことをはっきりさせるために手書きのほうが良いと考える人が多いからです。
手書きで作成するのは、相手に対して礼儀を示すということです。
縦書きと横書きがありますが、どちらでも大丈夫です。
今からテンプレートをお見せします。
縦書き

横書き

引用:退職届テンプレート
手書きでのポイント

本文
縦書き、横書きそれぞれで本文は以下のように共通しています。
「一身上の都合により、来たる平成○○年○月○日を持って退職いたしますので、お届けいたします。」
この本文についてポイントをまとめてみます。
- 転職の際の退職理由は「一身上の都合」
- 「来たる平成○○年○月○日」は退職日を記載。今は令和ですが。
- 「退職いたします」と言い切る
なお、社長の名前のあとに付ける「様」は「殿」でもOKです。
他にも、封筒の書き方やどういう紙を使えばいいのかなど、気を付けなければならない点はありますが、こちらの記事が分かりやすいので見てみてください。


よくある疑問

ここで、ゆかりからいくつか質問があるようです。読者の皆さんも気になることばかりだと思います。
退職届が受理されなかったら退職できないのか


退職届は撤回できるか


退職届の提出後に退職日を変更できるか


まとめ
今回は、転職する方のために退職届の書き方をお伝えしました。
- 退職理由は「一身上の都合」
- 「退職します」と言い切る
- 「来たる令和○○年○○日」は退職日を記載
トラブルを起こさずに会社を辞めるのも社会人の礼儀です。転職が当たり前となっている現代では、会社の辞め方はますます重要になっていると思います。
この記事に興味を持ってくださった方は、会社に迷惑をかけずに新しい人生を歩みたいという礼儀正しい人だと思います。
この記事は、そういう気持ちを持った方に寄り添える記事を目指しました。少しでも役に立ったのなら幸いです。


- 1年で年間1万3000社以上の求人が出る、中小から大手まで幅広い求人、外資系企業も1400社以上
- 累積45万名以上が転職に成功、転職決定者は年間約2万3000名以上
- 62.7%の人が年収アップを経験

- 公開求人数/非公開求人数 約6万6千件/約13万6千件
- 業界№2の大手
- スポーツキャリア、ウーマンキャリアなどdoda独自の働き方を提案
- 「年収査定」「キャリアタイプ診断」「レジュメビルダー」など転職に役立つ無料セミナーが好評。

- 公開求人数 50,000件以上
- 求人の特徴 80%が非公開求人
- 2019年オリコン顧客満足度1位、年収アップ率67.1%以上