退職しようと思ったとき、どんなことを想像しますか。
多くの場合、仕事の引き継ぎをしなければなりません。退職届を提出した後、職場の人間関係に変化があるかもしれませんよね。
また、退職後、自分自身の生活はどうなるんだろうと漠然と不安になりませんか。
今の仕事辞めようとしているんですが、退職と転職ってマジで不安じゃないですか?
一番憂鬱な実家に報告とかする必要性をまっったく感じないけど、転職時に身元保証人立てる際に親が一番都合がいいと言うし、そもそも他にいないし。ってかフリーランスに身元保証人っているもんなの?— A.ROKUJO (@yurirokujo) May 6, 2019
Twitterでも散見できるように退職を考えている方は不安がたくさんありますよね。
私も今までの転職活動で幾度となく経験してきました。
退職を決めたら最初にすることは退職届を書くことですよね。初めの頃は、パソコンで作成した退職届を提出していましたが、何度か書いているうちに今では本当は手書きがいいのでは?と思えてきました。
手書きをおすすめする理由は、”気づき”があるからです。
どんな気づき?と気になった方は是非この記事を読んでみてください。
退職届の書き方

まずは、退職届での基本的な書き方についてみていきましょう。
退職届の例文
退職届を作成する場合は、以下のような文章を記載します。
退 職 届
×××× 年 × 月 ×× 日
株式会社○○○○○○
代表取締役 □□□□殿
△△△部 ◇◇◇課
木佐貫マルシェ 印
私儀、
このたび、一身上の都合により、来たる●●●●年●月●●日をもって退職いたします。
以上
内容を書く際に注意したいのは、敢えて「人間関係が煩わしい」とか「残業が多すぎる」とか「ブラック企業だから」と煽り立てる必要はないことです。確かに、ネガティブな気持ちで職場を辞めてしまったときや明らかに会社が悪いのに退職しなければならないときって、そう書きたくなりますよね。
その気持ちは良く分かります。
友人は前の職場の上司の名前を名指しで書いてしまおうかと本気で悩んだそうです(笑)でも、そこはぐっと我慢したそうです。
そして退職すると、あれだけ敵対視していた上司のことなど忘れ、たまに思い出しても「あんな上司どうでもいいや〜」という気持ちなったそうです。確かにもう関わりがなくなった嫌いな上司のことなんか最優先で忘れちゃいそうですよね。
この点についての関連記事を貼っておくので、ぜひご覧くださいね。
退職届の作成はカンタン!?
さて、ここまで読んでくださった皆さんはお気付きですよね。
そうです、退職届って意外とあっさりしていて簡単なんだなと思いませんか。自分の感情を入れるのもNGなんだし、本当に形式張った書き方でいいのであれば今すぐ書けそうだと思ったのではないでしょうか。
退職届の作成はカンタンです。カンタンですが、上司に出すことを躊躇してしまう人がほとんどなのではないでしょうか。
上司と話し合い退職が決定しましたが、退職届を出せていません。
気まずいので机の上に置いておきたいのですが 退職届は直接渡さないといけませんか?
引用:ヤフー知恵袋
これはさすがに失礼だと思いますが(笑)、こういった気持ちになってしまいますよね。
退職届は提出しないといけないの?
退職届は基本的に提出しなければなりません。ただし、退職届は自己都合退職のときにのみ提出します。主な自己都合退職の例を書き出してみます。
- 病気を理由に退職をするとき
- 結婚を理由に退職するとき
- 親の介護を理由に退職するとき
- 子育てを理由に退職するとき
- 会社に魅力が無くなって退職するとき
- 離婚を理由に退職するとき
このように、退職の原因が主に従業員側にある退職のことを自己都合退職といいます。
反対に、退職の原因が主に会社側にある退職のことを会社都合退職といい、例えば下記の事項が該当します。
- 賃金が予想外に85%未満に低下した、または今後低下することになったとき
- 労働契約が実際の内容と大きく異なっていたとき
- 上司からパワハラを受けたとき
会社都合で退職するのに退職届を求められた場合、会社側が自己都合退職扱いにしようとしている可能性があります。
その場合は会社都合で退職する事を明確に、退職届に書くようにしましょう。具体的には「一身上の都合」を「貴社の退職勧奨に従い」と記します。
会社都合での退職届について詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考になります。
私の周りで退職する人は、自己都合退職の人が圧倒的に多い気がします。退職届は基本的に職場に提出しなければならないものと考えておきましょう。
退職届は手書きするもの?

さて、ここまで退職届の書き方についてみてきました。退職届は案外作るのがカンタンで、提出する勇気があれば、基本的には職場に提出しなければならないものということがわかったと思います。
ここで、退職届は手書きするものであるかどうかについて考えてみたいと思います。
退職届は手書きがおすすめ
退職届は、手書きがおすすめです。時間はかかりますが、退職届は手書きで書くものだと考えている人も多く、退職届を手書きで丁寧に作成することによって、無機質なパソコンの文字よりも人間味を感じてもらえるはずです。
また、就業規則によっては「退職届は手書きで提出しなければならない」と規定されていることがあります。この場合には、書き直しとなったり、最悪の場合は提出したにも関わらず受理されない可能性があるからです。
履歴書は手書きでしたか?
少し、履歴書の話をさせてください。
履歴書って会社に入社する時に必ず書くものですよね。今はパソコンで作成する方も多くいらっしゃいますが、一昔前までは手書きが当たり前と考えられていました。
手書きの方が誠意が伝わって内定しやすいとか、一生懸命書いたという経緯を評価してもらえるといったことなどなど、色々な意味があると思います。
履歴書は、パソコンで作成する方が効率的で、とても合理的です。データで送信したり、郵送の手間を省くことによって、時間の短縮にもなります。
でも、人の心は必ずしも合理的なことで動くとは限りませんよね。少し古いと思われる考えも、ある程度許容していくことが大切だと思います。
入社時と退職時の矛盾?
入社時は一生懸命履歴書を手書きしたのに、退職するときには全て印刷で印鑑をポンッでは少し寂しい感じもします。退職届の例文を見てわかるように、書くのに10分もかかりません。
どんな理由があるにせよ、数ある職場の中から一度は自分が入りたいと思った職場です。ほんの数年、数カ月間しかお世話になってないかもしれません。でも退職届を作成するその一瞬だけ、職場への不満や人間関係の不満を取り除き、退職届を作成することができれば、いわゆる”大人な対応”ができるのではないでしょうか。
書くときは何で書けばいいの?
ずばり、油性のボールペンです。シャープペンシルや消えるボールペンだと、封筒の中で消えてしまったり、それこそ会社側に不利益な文章を消されてしまう可能性があります。
水性でもいいですが、できれば油性のボールペンを用意し、手書きしましょう。
最低でも署名欄は手書きしましょう
それでも、「もうこんな会社どう思われてもいい!」こういった方は、もう面倒なのでパソコンで作成しちゃいましょう。先ほどの例文をWordなどにテキスト形式で貼り付けをして、体裁を整えて完了です。メモ帳でも印刷できます。
ただし、そういった方であっても部署名の記入や署名は手書きをおすすめします。
なぜなら、筆跡などからあなた自身の作成した退職届であることを客観的に証明できるからです。いくら面倒であっても、後々のトラブルを避けるために署名等は手書きにしましょう。
退職届を提出するまでに考えておきたいこと

「とにかく辞める!」ということばかりに気を取られすぎて、辞めた後のことまでなかなか考えられませんよね。
私も退職することばかりに気を取られて、勢いで辞めてしまいその後の生活に苦労した経験があります。
まずは退職後の就職先を見つけましょう
退職届を提出する前にまずは、次の就職先を見つけることが大切です。
「いやいや、とにかく辞めたいし、辞めた後のことはやめた後に考えたい」と思う方もいるでしょう。しかし、実際に就職先が決まっている、あるいは就職先にアテのある状況とそうでない状況では、心の余裕に差が生じます。
お金の余裕は心の余裕
私の友人は、とにかくやめたいの一心で退職しましたが、その後なかなか就職できずに苦労していました。
賃貸アパートに住んでいたため、家賃や光熱費などの固定費は待ってくれません。就職が決まらないことでだんだんと焦りを感じてきました。
はじめに面接をした会社がどうしても入社したい職場だったのが結果的によくなかったようです。全ての面接終了後、「合否については後日連絡します」と言われましたが、1週間、2週間と時間が過ぎていきました。
最終面接まで行って安堵の気持ちがあったものの徐々に焦り始めた友人。どうしても入社したい会社だったので、敢えて急かすような連絡はしなかったのですが、3週間経った頃に不採用との連絡が来ました。
不採用の通知を知ったとき、”とにかくどこでもいいから就職しなきゃ”と友人は焦っていたと話してくれました。
ある程度貯蓄に余裕のある友人でしたので、難を逃れましたが、お金の余裕は心の余裕です。収入がなくなったときのことも考えてなるべく貯蓄を増やしたり、次の就職先を決めてから退職届を提出しておきたいですよね。
退職日の確認
退職日は、引き継ぎなどが十分に行える日に設定されていますか。
民法 第627条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用:e-Gov
民法では2週間前に退職の意思表示をすることによって雇用契約が終了することとされています。退職代行サービスでは、即日退職もできたりします。「今すぐ退職したい!」と私も思ったことがあります。だって、今の会社にいたくないんですから。
それでも、引き継ぎなどの業務はできる限りしたつもりです。
引き継ぎをしっかり行った理由
今の時代、誰が誰と繋がっているのかわからない時代です。多くの人は、再就職時に同じ業界を選択するはずです。退職する職場と、これから就職する職場で仕事的な繋がりが無いとも言い切れません。
ましてや、退職した職場の上司と就職する職場の上司が大学時代の友人なんてこともあるかもしれません。そんなとき、「いい加減な引き継ぎをして退職していった」なんてことが伝わったらどうでしょうか。
…想像しただけでも怖いですよね(笑)。私も気をつけます。
退職届を提出したら考えて欲しいこと

退職届も提出し、退職日が決まりました。
これから新しいスタートを切るために少しだけ考えて欲しいことがあります。
なぜ、退職したのだろう?
まず、なぜ自分が退職することになったのかを考えてみてください。
給与体系に満足していない。
人間関係がうまくいかない。
労働時間が長い。
残業代が出ない。
スキルアップを目指したい。
他にも理由はたくさんあると思います。
そもそも退職するということは、会社の将来よりも自分の将来が大切だからですよね。
自分の将来が大切なのは当たり前
給与が少なくて自分が将来お金に困るから退職する。
人間関係でストレスから来る病気になって自分が困りたくないから退職する。
労働時間が長くて自分が好きなことをする時間がないから退職する。
残業代が出なくて自分が将来お金に困るから退職する。
スキルアップして総じていいところに就職したいから退職する。
自分の将来が大切なのは当たり前のことです。私ももちろん自分の将来が大切で転職を繰り返してきました。
将来が大切だから考えてほしいこと
就職先を決めずに辞めたいの一心で退職した友人とのその後のやりとりです。









いかがでしょう。私の友人はネガティブな気持ちで退職を決意しましたが、そのことがキッカケで気づきを得たといっています。
どうせなら挑戦しよう
退職して終わりではありません。むしろ新しい自分のスタートなのです。私の友人は、過去の経験からとりあえず挑戦することを選択したようです。挑戦して失敗すること想像すると怖いですよね。私もそうでした。
でも、それを恐れていたら一生動けないことを友人は知っていると思います。今の仕事を継続しつつキャリアアップや他の分野の勉強など、色々と挑戦をしています。今の仕事で収入は得つつ、リスクを最小限に抑えて自分自身に投資をしているのです。
私もこの友人には気づかされる部分も多く、大変ありがたい存在です。こうして、皆さんに役に立つ記事を配信していければと思う次第です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。せっかく提出する退職届です。人生で提出する機会もそう多くはないはずです。退職した職場と就職する職場との関係性やそもそもあなたが一人の大人であることを考えた時に、手書きで退職届を作成することをおすすめします。
退職は新しい自分のスタートです。小さなことでも構いません、退職して何か気づきを得ることができたなら、それは大きなチャンスだと思います。まずは、私の友人のように失敗を恐れずに何かに挑戦してみることもいいのかもしれません。


- 1年で年間1万3000社以上の求人が出る、中小から大手まで幅広い求人、外資系企業も1400社以上
- 累積45万名以上が転職に成功、転職決定者は年間約2万3000名以上
- 62.7%の人が年収アップを経験

- 公開求人数/非公開求人数 約6万6千件/約13万6千件
- 業界№2の大手
- スポーツキャリア、ウーマンキャリアなどdoda独自の働き方を提案
- 「年収査定」「キャリアタイプ診断」「レジュメビルダー」など転職に役立つ無料セミナーが好評。

- 公開求人数 50,000件以上
- 求人の特徴 80%が非公開求人
- 2019年オリコン顧客満足度1位、年収アップ率67.1%以上