新入社員が嫌いな上司必見!ダメな新人が成長する教え方5選

先日、かつての私の後輩に行きつけのショッピングモールでバッタリ遭遇しました。3年ぶりくらいかな?彼女は3年前、結婚を機に寿退社をしたのですが、今では小さな子どもを連れて、立派なママになったようでした。

まるであの「ゆとり」新人だったとは思えないほど見違えた様子に、私は嬉しくなりました。

「手のかかる子ほどかわいい」と良く言われますが、彼女はまさにそんなタイプでした。

入社当初は典型的な「ゆとり」の若者で、上司や先輩へきちんと挨拶しないわ、髪を遠くからでも目立つほどの金髪に染めてくるわ、仕事中に彼氏に電話し出すわ、育てるのにとても苦労したのを覚えています。

当時、私は彼女の教育係に任命されました。
正直な話、めちゃくちゃ嫌でしたよ。

だって、あまりにも酷すぎて、どこから教えたらいいのかわからないくらいだったんですから。
自分の仕事を抱えながら彼女の面倒をみるだなんて大変すぎる。
私は厄介ごとを押し付けられたような気分でした。

この記事をご覧の方の中には、当時の私と同じように「手のかかる新人」の教育や指導を任された方もいると思います。

はじめに私は断言するのですが、
彼ら新人を生かすも殺すもあなた次第です。どんなに仕事ができない新人であってもです。

私は、彼女の教育係を経て、いわゆる「使えない新人」の育て方を学びました。

考えてもみてください。
あなたの上司は、信頼できるあなただからこそ大切な新人教育という任務を与えたのですよ。

もしあなたが「新人が使えない奴だから」と指導や教育を諦めてしまって、ダメ新人のまま2年、3年と経過したらどうなるでしょう。
言い方は悪いですが、会社はいらぬ負債を抱え込むことになってしまいます。

新人が「自分にこの仕事は向いていない」と自分から辞めるならまだいい方です。
しっかり教育しないことで人間関係が悪化し、鬱病にかかって休職したり、あなたにハラスメントを受けた、と騒ぎ立てたりしたらどうなるでしょうか。

きっと上のあなたに対する評価は下がるでしょうね。
新人に訴えられて面倒ごとになるかもしれません。

逆に、あなたが手のかかる新人を一人前に育て上げたら?
あなたは教育上手だと評判になり、人の上に立つ資質があることを自ら証明することになります。

どうでしょう。
仕事で実力を示し、周囲から認めてもらうことにワクワクしませんか。

今回は、新人の教育で困っている上司や先輩のあなたに向けて、ダメな新人を生かす道をお教えしたいと思います。この記事を読み終わった頃には、「使えない新人」を生かす方法があなたの頭にインプットされているハズです。

では、私が「使えない新人」だったかつての後輩を立派な社員に育て上げた方法をぜひご覧ください。

 

新入社員のこんなところがムカつく

ダメな新人アンケート

参考までにおもしろいアンケートがあったのでご紹介します。

転職サイト「type」が独自に調査したアンケートで、
20代~60代の社会人男女81名を対象に「新入社員と価値観や世代の違いを感じたことはありますか?」と聞いたものです。

結果は、67.9%が「はい」を選び、残りの32.1%が「いいえ」を選びました。

具体的な先輩社会人が感じた「価値観や世代の違い」が結構おもしろいので、いくつかピックアップしてみます。

「上司の送別会を欠席してプライベートの飲み会に行き、翌日体調不良で休んだ時は価値観の違いを痛感しました」(20代/男性)

最近は飲み会を嫌がる若い人が多いと聞きますが、「せめて送別会くらいは出ようよ・・・お世話になった上司なのに」と思わずにはいられないエピソードです。
プライベートで飲み会に行ったことがバレバレなのも、この新人のダメさ加減をよく表していますね。

飲み会の模様をTwitterやFacebookにでも上げたのでしょうか。

「仕事中、父親が会社の近くに来たからとお茶をしに行った。さらに、その写真をFacebookにアップしていた」(50代/女性)

なかなかレベルの高い新人さんですね。
近頃はモンスターペアレントならぬモンスター新人という言葉もあるそうです。
それに、父親も悠長にお茶なんて飲んでないで娘を仕事に戻らせろよ!と思ってしまいますよね。

「最初からタメ語で話してきてびっくりした。初見でもプライベートのことを何でも話してきて、そしてこちらの話も聞きたがる」(30代/女性)

本人は仲良くしたいつもりかもしれませんが、これは常識はずれですね~。
こんな新人がいたら社内だけでなくお客様にまでタメ口で話してしまわないかドキドキしますよね。
なかなか刺激的な新人さんです。

「仕事を教えてもらっても理解できなくて、キレた挙げ句教えてくれていた先輩スタッフに当たる」(40代/女性)

理解力に乏しい人がいることは事実です。そして、説明が下手な人がいることもまた事実。
でも、自分がわからないからってキレるのはちょっと忍耐が足りないというか、理不尽さすら感じさせますね。
せっかく教えてあげたのに逆ギレされる先輩がめっちゃかわいそうです。

「『明日雨なので休んでいいですか?』」(30代/女性)

引用:転職サイト「type」より 新社会人必読!先輩ビジネスマンが教える「モンスター新人」にならない方法

新人さんから驚くべき発言が飛び出しました。
たしかに、雨の日は外に出たくないけども。それにしても、やる気なさすぎです。
休みたいなら体調不良とかもっとマシな嘘つかれた方がいいとさえ思ってしまいますよね。

いかがでしたでしょうか。

世の中には個性豊かな新入社員がいるものです。
アンケートでは「新入社員と価値観や世代の違いを感じたことがあるか?」なんてマイルドな質問の仕方してますけど、答えてる人は絶対ムカついてますよ、コレ(笑)

他にもたくさんのアンケート結果が載っていたので興味がある方は上のリンクからご一読ください。
なかには「あるある~」と思える回答もあっておもしろかったです。

新入社員あるある動画

マナー違反とまではいきませんが、上司や先輩が新人に感じる小さなギャップとはこのようなことを言うのでは、と思えるような動画です。

1分前後の短い動画ですが、結構思い当たる節があって思わず見入ってしまいますよね。
最近の若い子は自分のスタンスがハッキリしているというか、思ったことをすぐに口に出してしまうように思います。

でも、自分ならこの程度なら許せるかな、という程度ですが、みなさんはどうでしょうか。

 

新入社員を教育するとこんな良いことが!

人間とは現金なもので、目の前にご褒美がないと頑張れないことが多々あります。

いわゆる使えない新人の教育に頭を悩まされていた私は、一見なんのメリットもない厄介ごとを押し付けられてだけに思われたこの仕事に心底うんざりしていました。

そこで、私を新人教育係に任命した上司を飲みに誘って、相談もとい直談判することにしたのです。

「なんで私をアイツの教育係にしたんですか。」
「何度注意しても改善しないし、そもそもやる気がないからこっちも教える気になりません!」
「ぶっちゃけもう嫌ですよぉ・・・グチグチ」

まぁ、こんな感じで愚痴に付き合ってもらったのです。
そしたら、こんな風に言われました。

「新人教育は上を目指すなら避けては通れない試練だよ」
「俺や俺の上司もみんな新人教育を経験している。人の上に立ちたいなら絶対に必要なことだ」
「俺は君にもっと成長してもらいたいと思っている。だから君に任せた」

この言葉を聞いてハッとしました。

新人教育は自分の成長のため。
そして、上を目指すなら避けては通れない道。

それ以来私は、新人教育の意味を考えるようになりました。
そして、考えれば考えるほど、メリットを見出すようになったのです。

以下では、私が考えた新人教育をするメリットをご紹介します。

指導者に必要な能力が鍛えられる

人にものを教えるには自分自身が仕事を完璧に理解していないといけません。
そして、人に教えることで自分の仕事の振り返りができ、より理解が深められることが多々あります。

もしかしたら当たり前にこなしていた業務の改善点を思いつき、効率化を図れるかもしれません。

また、将来部下を持ったときの練習にもなります。

部下を持つということは、ひとつのまとまった仕事領域を任せられるということです。
部下を率いてより大きな仕事にチャレンジしなければならず、作業工程の計画や人員配置、仕事の割り振りなど、より広い視点を持つことや、人を上手く使って仕事をこなす能力が求められます。

新人教育はそのための練習に最適なのです。

さらに、新人がダメであればダメであるほど、どうすれば思った通りに動かせるかを考えて工夫するため、人を動かす知識や技術も蓄えられます。

実際、私は新人の教育で相当人を動かす力を鍛えたという自負があります。
ですから、すでに部下を持っている人でも、ダメな新人を教育することで、今まで思ってもみなかった新しい人の動かしかたや教え方を身に着けるメリットがあります。

評価につながる

新人教育は将来の会社を担う人材を作ることに他なりません。
つまりは、会社の最も重要なミッションの一つということです。

それだけ大切な仕事ですから、あなたが新人を立派に育て上げることができたらなら、当然、あなたに対する上の評価も上がるハズです。
育て上げたのがダメな新人であればなおのこと。

あなたは人の上に立つのにふさわしい人間だ、ということを証明することになります。
そして、有能さを証明した人ほど出世しやすいのは言うまでもありません。

味方ができる

大きな会社であればあるほど社内政治というものが出てきます。
また、出世すればするほど自分がその当事者となっていくのです。

このとき、社内に味方が大勢いた方が有利です。

昔何かのドラマで、悪役の警視庁トップが元後輩で学校役員に天下りにした警察OBに、都合の悪い事件の証拠隠滅を働きかけるというストーリーを見ました。

人脈を悪いことに使うのはよくないですが、出世争いでライバルと争わねばならなくなったとき、あなたが目をかけて育てた部下や後輩はきっとあなたを助けてくれるでしょう。

また、仕事で人手が足りず困ったとき、かつての新人に助けを求めることがあるかもしれません。
あなたに恩を感じている元新人は、きっと喜んであなたの仕事を手伝ってくれるはずです。
この際、新人を手塩に掛けて育て上げ、信頼のおける味方にしてしまいしょう。

生産性の向上

これは個人のメリットというより、会社のメリットになります。
会社が新人教育を最重視する理由、それは、生産性を上げるためです。

当たり前のことですが、仕事ができる社員がいればいるほど、会社の生産性は上がります。
また、社員の質が高ければ高いほど、一人当たりの生産性も高くなり、より効率的に利益を上げられるようになるでしょう。

新人が一人前になると戦力が一人増え、部署全体、会社全体の生産性ひいては利益に貢献できるのです。
もしあなたが出世を望むなら、会社の利益を最大化する考え方や行動を取れるようになる必要があります。

以上のように、「新人教育をするとこんな良いことがあるんだ!」と思えるようになると、多少ムカついても我慢できるなります。

そして、後輩や部下を立派に育て上げることで、その努力は上からの評価や下からの支持という形で報われることになるでしょう。

 

新人のダメなところリストを作る

私がダメ新入社員である彼女を任されたとき、どこから指導していくべきかとても悩みました。

そこでまず、彼女のどこがダメなのか、改善すべき点をピックアップしました。
方法はとても簡単です。

あなたが新人に感じたムカつくところをノートやメモに書き出していってください。
あなたは新人のどこが気にくわないとか、嫌いだと思いますか。

これから教育係であるあなたがするべきことは、この新人のダメな点を1つ1つ改善してあげることです。あなたがムカついたりダメだな~と思うところって、他の人もそう思うことが多いんですよね。

ですから、彼らが仕事を早く完璧に覚えられるよう、そして、他の人と上手くやれるよう指導していってあげてください。

もし新人に成長が見られれば、ダメな点を消してあげてください。それが今からあなたがすべき仕事です。
リストがすべて消されたときには、新人は立派な社会人になっているハズです。

 

イライラする新入社員を教育するときの心構え

とは言え、いくらメリットを強調しても、私たちも人間です。
ムカつくものはムカつくのですから、ときに新人教育を投げ出したくなることもあるでしょう。

ここでは、私がダメな新人の教育にあたって、いつも心に留めていた基本的な考え方やスタンスについてお話します。

嫌いなものは嫌いでいい

ときに仕事においては、興味がなかったり嫌だと思ったりすることを、あの手この手で好きになろうとする人がいます。
でも、最初に言っておきますが、人は無理に好きになろうとすればするほど逆に嫌いになります。

嫌なことを強制されて良い気分になる人はいません。ストレスの元になるだけです。
嫌いなものは嫌い、興味が湧かないものは興味ない、私はそういうスタンスで良いと思います。

あなたが新人のことをムカついている、嫌っていることはしっかり認めてあげましょう。

その上で、仕事と人の好き嫌いをキッチリ分けるのが本当のプロです。

これができないと大変なことになります。
あなたの周りにも、自分の好き嫌いの物差しだけで仕事をしている残念な人いませんか。
私も前の職場でそんな人に会ったことがあります

パワハラ相談は労働局へ!電話と窓口相談で解決した私の物語

2019年3月14日

ああいう人間は、残念ながらビジネスマンとしても成長しません

誰が好き嫌いで判断するような人を信用しますか?
仕事を任せたいと思いますか?
そんな人に部下や後輩がついていきたいと思いますか?

できる社員は感情と仕事にキッチリ線引きします。

そんな人にはいつも仕事が舞い込みます。たくさん仕事するので成長スピードが速いです。
人から慕われるので優秀な後輩や部下が集まります。
そのため出世でも有利です。

嫌いなものは嫌いでもいいんです。大事なことは自分の感情を仕事に持ち込まないこと。

もしあなたが負の感情を溜め込んでツラくなってきたら、おススメはプライベートで上司や同僚に愚痴ることです。
愚痴って新人のストレスを発散しましょう。

注意点は部下や後輩、同じ部署の人には絶対に愚痴らないこと。
みんなの新人君を見る目が悪い方向に変わってしまう可能性がからです。
最悪、パワハラやいじめの原因にもなるので、愚痴る相手は選びましょう。

新人を教育するメリットをひたすら考える

もし誰もが匙を投げだした新人を教育して、立派な使える社員に育て上げることができたら、他の人はどう思うでしょうか?
あなたはダメな新人を貴重な戦力に仕立て上げたスゴイ奴と評価は爆上がり間違いなしです。

それに、新人教育はあなたの経験値となり、成長に繋がります。
あなたが目をかけて新人教育してやれば、新人もあなたに感謝するでしょう。

私の同期で教え方がとびっきり上手いと評判の男がいました。
教え方が上手いということは、人を理解し思ったように動かすことも得意です。
彼は後輩や部下の問題点や特性を即座に見抜き、彼らの成長に必要なものを与えることに長けていました。

悔しい話ですが、彼は私たちを差し置いてグングン出世していきました。
というのも、上司の評価はもとより、部下や後輩からの人望も厚かったからです。

私が仕事を頼むと嫌な顔をする憎たらしい女性社員がいますが、彼女はかつて彼の下で働いていました。
今では私の部下の彼女ですが、彼の部署と協力する仕事に限って、「○○さんのためなら」と言わんばかりの顔つきで真剣に取り組むのです。

いつもそうしてくれよ、と内心思いますが、それだけ私の同期は教え方が上手いことにより、下の者の信頼を勝ち得たということでしょう。

ムカつく同期の話は置いておいて、とにかく、新人教育をすればこんな良いことがある、というメリットを常に頭に思い浮かべることができれば、「めんどくさい新人教育」は立派な「やりがいのある仕事」に大変身するのです。

どうでしょう?わくわくしませんか?

難しい壁を乗り越えてこそ一流です。

私は、このように新人を一人前に育てることを仕事の目標の一つにして自分を鼓舞していました。
意味のない仕事や面倒なだけの仕事なんてありません。
受けた仕事は自分の成長のため、ひいては評価のために頑張りましょう。

自分の常識は通用しないと思って接する

先ほどご紹介したアンケートや動画をご覧いただければわかるように、若い新人と私たちの間にはどうしても埋めがたいギャップが存在します。

一見非常識に思えても、彼らの世界ではそれが常識だったのです。
よく「学生のノリを引きずるな」と怒られる新人がいますが、考えてもみてください。

今まで通用していた常識がほとんどなんの役にも立たない世界に放り込まれるのですから、彼らだって戸惑うハズです。

ですから、最初に彼らと接するときは、まるで日本に初めて来た外国人に接すると思っておいてください。

外国人の箸の扱いが下手だからと言って、食事のマナーがなってないと激怒する人はいますか。
そんなことで怒るような人こそ、周囲から見れば異常です。

内心「コイツ何も知らないな~」と小バカにするのは構いませんが、いきなり説教かましたり怒鳴りつけるのは悪手です。

あなたがするべきことは、社会のルールやマナーを何も知らない新人に、一つずつ教えて、練習させることです。
そのことを肝に銘じておいてください。

人は思い通りにできなくて当たり前

人を思い通りに動かすことは至難のワザです。

人を動かす方法を求め、古来より多くの指導者が様々な研究を重ねてきました。
そして、歴史の中で培われた知識や技術は整理・体系化され、今や多くの組織、企業で学ばれています。

つまり、何が言いたいかというと、あなたは人を思い通りに動かす知識や技術を勉強してきましたか、ということを問いたいわけです。もしあまり学んでこなかったのなら、新人が思い通りにならないからといって憤慨してはなりません。

それはあなたの勉強不足でありあなたの責任だからです。

人を動かす技法を学ばず動かそうとするのは、例えるなら医療を学んでいないにも関わらず手術をしようとするようなものです。
それだけ無謀な試みなのです。

そのことに気づいた私は、もっと謙虚になる必要があることを痛感しました。
もし新人がダメなままだったなら、それは私の力不足ということ。
新人を鍛える=自分を鍛えること、そう思って必死に努力しました。

また、過度な期待は裏切られたときに大きなショックになります。

「これだけ時間をかけて丁寧に教えたから、当たり前にできるようになっているだろう」
そう思っていたのにできなかったら、新人のことをぶん殴ってしまいそうになりますよね。

ですので、どれだけ丁寧に教えてもまだ不十分かも、と思うようにしましょう。
その方が落胆が少ない分、怒りの感情に振り回されることもなくなります。
怒りの感情を仕事に引きずるとろくなことがありませんからね。

また、教え方が不十分だったかも、と考えるようになることで、自分自身も教え方を工夫するようになり、新しい教え方を学んだり工夫したりして、教育テクニックが上がるというメリットもあります。やがてそれは自分にしかない貴重な経験・知識となり武器となることでしょう。

新人が育たないのは自分の責任
いつもこのことを心に留めておきましょう。

 

仕事ができない新入社員への教え方5選

さて、いよいよ私がダメな新人の教育から学んだ具体的な教え方のご紹介です。
正直言って、お教えする方法を初めから全部できる人はいません。

ですが、新人教育という大変な仕事を任せられたあなたのことです。
きっと上司からの期待も大きい優秀な人なのでしょう。

最初は失敗することがあるかもしれませんが、何度も何度も意識し直して、ぜひ新人を一人前に育て上げてください。

それでは、どうぞ。

その1:とにかく褒める

いきなりここで躓く人がいるかもしれませんね。
褒めるって難しいですから。

ですが、実際、人間は褒められたら成長します。
ちょっと例えは悪いですが、水族館で飼育されているイルカを思い浮かべてください。

イルカは観客に素晴らしショーを観せるために、日夜厳しいトレーニングに励んでいます。
そこで少し考えていただきたいのが、飼育員がイルカに技を教えるとき、叱って教えているのを想像できますか。

もしかしたら観客の知らないところでそんなこともあるかもしれませんが、一般的に思い浮かぶのは、イルカが指示通りに技を決めると、飼育員からエサを与えられている場面ではないでしょうか。

そう、つまり、飼育員はイルカにご褒美を与えて技を教えていることになります。

動物は基本的に自分にメリットがないと自ら動こうとはしません。
このことは我々人間にも当てはまるのではないでしょうか。

新人に手軽に与えられて、かつ喜んでもらえるご褒美とはなにか。
それこそが褒めることなのです。

もちろん、何をしても褒めればいいというわけではありません。
ときには厳しく叱る必要も出てくるでしょう。
ですが、大切なのは飴と鞭を使い分けること

基本的には新人の良いところやよく出来たことを見つけて、褒めるようにしてあげてください。
そうすることで新人のモチベーションを上げ、仕事に意欲的になってもらいます。

そして、叱るときはどこがどう悪かったのか、感情的にならずに、具体的に教えてあげましょう。

また、叱るときや注意するときは、褒めることとセットにすると効果バツグンです。

とくに最近の若者は叱られたり注意される=自分を否定される、ととらえる向きがありますから、
あなたはこんなところは良くできているけど、ここはまだまだだね。ここさえできるようになったら、もっと仕事が上手くなれるよ、という感じで、

新人の「良いところ」と「よくないところ」を明確に分けて、さらに褒めることと注意することを同時に与えてやることがポイントです。
かなり効果があるのでぜひやってみてください。

その2:ウェルカムな雰囲気を作る

褒めることにも繋がる考え方ですが、あなたは新人がいつでも質問に来れるよう、つねにウェルカムな雰囲気を出してください。

というのも、もしあなたが近寄りがたいオーラを発していたとしたら、新人が報告や相談をしにくくなり、余計なトラブルを招いてしまう元になってしまいます。

よく「余計なことをするな!」と怒られる新人がいますが、彼らが余計なことをしてしまう背景には、仕事を間違ったまま理解してしまっている事情があるのではないでしょうか。

少しでも困ったら何でも聞きに来いよ!という雰囲気を作ることで、新人が誰にも質問できず自己流に仕事を覚えてしまうリスクを減らすことができるのです。

とは言え、別に無理して仲良くなる必要はありません。
ただ、新人が困ったときに頼れるよう、あなたの仕事ぶりを気にかけていますよ、ということを言動で示してあげればいいのです。

私が新入社員だった頃お世話になった上司は、

「やってみてわからないことがあれば、完璧に理解するまで聞きに来て」「俺が何か仕事してても遠慮するなよ」といつも私に言ってくれていました。

また、ときどき私の元にやってきては、「仕事は順調?わからないところはなかった?」といつも気にかけてくれました。

自分もそうですが、物事を覚えるときに納得できる理屈がないと覚えられないという人がいます。
そんな人には、いいから黙ってヤレ!と指示するよりも、わからなかったらいつでも質問に来い、の指導法が合っています。

私が担当した新人もそうだったようで、手順だけでなく意味やなんでこのやり方をしているのか、などよく理由を知りたがりました。
そんなこと知ってどうするんだ?と思うこともありましたが、丁寧に教えてやりました。

そのおかげか、かなり上達が早くなりました。
自分で理解して納得して「腑に落ちる」状態にしてあげると覚えたことを忘れません。

新人が困ったときには頼れる上司や先輩でいてください。

その3:相手の理解度を把握しながら仕事を教える

新人がどれくらい仕事を理解しているか必ずチェックして把握することが大切です。
自分自身の仕事もあるので大変なのはわかりますが、必ず新人の仕事ぶりを確認するように気を付けてください。

というのも、あなたが新人の理解度を把握していないと、何を教えたら新人ができるようになるのかわからないままです。

極端な例えですが、PowerPointでプレゼン資料の作り方を教えても、パソコンの起動方法が分からなければ意味がないですよね。常に新人がどこで壁にぶつかっているのか、何か間違えて理解していないか、を考える癖をつけるようにしましょう。

最初は見張るくらいの気持ちで大丈夫です。(実際に見張ったらプレッシャーになるので×)

チェックの仕方も、「どれくらいわかってる?声に出して言ってみろ」みたいにまるでテストするような態度は避けましょう。あまり怖い顔をして問い詰めると、実際はあやふやな理解でも「わかりました」と言ってしまうことがあります。

さきほどのウェルカムな雰囲気を作ることと重複しますが、「お疲れ!作業は順調?なにか困ったことはない?」という感じでさりげなく気にかけている風を装いましょう。

その方が新人も遠慮なくわからないことをわからないと言えるし、あなたも理解度を正確に把握することができます。

その4:十分すぎるくらい丁寧に、何度も教える

新人に仕事を教えるときは、「このくらいわかるだろう」と思い込むのはかなり危険です。
教えたことが1度で伝わることはよほど理解力がないと無理です。
ましてやダメな新人ならなおさら、普通の人の何倍も時間をかけて教えてあげないといけません。

基本を省かず丁寧に説明すれば、どんな人にも必ず伝わります。
まるで職場体験にやってきた中学生を相手にしていると思って教えるようにしてください。

そして、残念なことに、人間はすぐに忘れる生き物です。
※一説によると、人間は覚えたことを、1時間後には56%、1日後には74%も忘れると言います。

ですから、今日教えたことが明日新人の頭に残っている割合は、たったの4分の1だということです。

ですが、何度も繰り返し練習したことは記憶に残ります。
たとえば、あなたは受験勉強のときに英単語を何度も繰り返し覚えませんでしたか。

それと同じで、今から教えたい仕事も、毎日毎日やらせて、できているかチェックするようにしましょう。

手間はかかりますが、それが仕事を覚えてもらう一番の近道です。
しかも、そうして一度定着した記憶はなかなか忘れません。

私もダメな新人の指導にあたっては、しつこいくらい丁寧に、何度何度も繰り返し同じことを教えました。そのときの私の気持ちは、さながらバットを振って基礎練習を繰り返すときの高校野球児と同じだったと思います。

ダメな新人がメモを取っていなかったり、取ったメモを自宅に置き忘れていた場合でも、怒らず見やすいメモの取り方や保管の仕方まで丁寧に教えました。仕事の作業時間がかかりすぎていたら、タイムスケジュールや作業の手順一覧表の作り方まで教えました。

文字通り、手取り足取りの状態です。
かなり根気のいる仕事ですが、毎日取り組むことで必ず成果が見えてきます。
どうか私を信じてやってみてください。

※参考:weblio学校向けオンライン英会話より

その5:具体例を出す

新人に仕事をしっかり理解してもらうには、説明のときに具体例を交えると効果的です。
ただ理屈で教えただけでは、「頭ではわかっていても身体がついていかない」状態になってしまいます。

最高の具体例は「目の前でやってみせること」でしょう。
実際に作業の手本を見せて、それから新人にやらせてみましょう。
そして分からないことやできないことがあれば、またやってみせます。

目の前でやってみせられない仕事については、自分の体験談を話すのも良いでしょう。
「以前こんなお客様がいて、こんな恥ずかしい失敗しちゃったよ(笑)だから君も気をつけなよ」
みたいにおもしろおかしく話すと記憶にも残りやすいですよ。

ポイントは、そのときの問題点と解決法を具体的に明示することです。
そのとき自分はどんな問題を抱えていたのか、それに対して、どんなふうに考えどんな行動をとった結果、どんな結末になったのか。

ポイントをしっかり押さえて話すだけで、新人は自分が体験していないことでもまるで経験したかのように吸収していくことができるでしょう。

かつてのダメ新人が3年目の頃、彼女が難しい問題に対応したことがありました。
その難問を見事解決してみせた彼女に「どうやって解決したんだ!?」と聞いてみると、私が昔、彼女に語った失敗談が役に立ったと笑って話してくれました。

私は他愛のない世間話のつもりで話したことでしたが、こんなことでも役に立つのかと感心したものです。

 

新人教育も上司の立派な務め

私の新人教育は、そこまでやってやっと少しずつですが、成果は確実に現れました。

基本のルーティンは教え方を工夫してから1か月もかからない内にマスターしました。
3か月も経てば、基本の仕事は丸投げしてもやってくれるようになりました。
それからよりレベルの高い仕事も順次教え、1年後には彼女が新人を教える立場にまで成長しました。

彼女は教え方が上手いと新入社員から評判だったのを覚えています。
内心、「私の指導方法が良かったからだ」と鼻を高くしていたのは内緒です。

さて、ずいぶんと長くなってしまったので、ダメな新人の教育方法をまとめます。

まずは新人教育を引き受けるメリットを理解しましょう。

新人教育で得られるメリット

指導者に必要な能力が鍛えられる

評価につながる

将来の味方を増やす

会社の生産性を高める

続いて実践編です。

あなたが思う新人のダメなところ、改善点をリストアップしましょう。
選ぶ基準はあなたが新人にムカついたところや嫌いなところで構いません。
実際に私もそうしていました。

次に、ムカつく新入社員を指導するための心構えを作ってください。

新人教育の心構え

嫌いなものは嫌いでいい

新人を教育するメリットをひたすら考える

新人に自分の常識は通用しないと思って接する

新人が思い通りにならないことは当たり前と思って指導する

心構えができたら、新人を指導していきましょう。
そのとき、以下のような点を意識しましょう。

新人の教え方

とにかく褒める

質問されやすいウェルカムな雰囲気を作る

新人の理解度を常に把握する

丁寧に何度も教える

具体例を交えて教える

以上が私がダメな新人教育で学んだ新人の教育法、つまり生かし方です。
ダメな人材を立派に育てることは並大抵のことではありません。

ですが、これを最後までお読みくださったあなたにならきっとできます。
諦めたらそこで試合終了です。

ツライ時は上司や同僚に愚痴を吐きつつ、お教えした考え方やテクニックを駆使して、ぜひあなたの手で一人前の新人に育ててあげてください。

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