ここに1人、転職活動中の男性がいますね。

履歴書と職務経歴書を書き終えたようですが、何か悩んでいるみたいです。転職のプロとしては放っておけないので話しかけてみましょう。



実は初めての転職で、これから履歴書を郵送しなくてはならないのですが、添え状って必要なのかなって。書き方も何もかもわからないし、なくても良いなら必要な書類だけ送ってしまおうかと思うんですが。
でも、ないと書類不備みたいな扱いを受けて選考で落とされてしまうかもっていう心配もあって…

だから、どうしても同封しないといけないのか知りたいんですね。任せてください!
添え状とは、誰宛に何を送ったのかを知らせる書類のことです。
送付状やカバーレターとも呼ばれています。転職の際の必要書類としては、履歴書と職務経歴書の2つがメインですよね。添え状には、この2つを送付しますよということを書くのです。
正直言って、履歴書と職務経歴書の2つを書き上げるだけでも大変なのに、添え状も書かないといけないなんて苦行のように感じる方もいるでしょう。「なくても良いならその方が良いんだけど」とか思うかもしれません。
そこで、この記事では「添え状はなくても良いのか」と「添え状の書き方」についてを中心に詳しく紹介していきます。
こんな方におすすめ
- 添え状はなくても良いのか、あった方が良いのか知りたい方
- 添え状の書き方を詳しく知りたい方
- 添え状の同封方法が知りたい方
Contents
郵送する履歴書に添え状は必要?なしでも大丈夫?
結論を言うと、添え状はなくても問題ありません。
添え状がないと選考で落とされるのでははないかという心配をする方もいますが、ないことが選考結果の理由に直接影響することはありません。単純に、添え状は選考書類ではないためです。
ですが、履歴書を郵送する場合、あった方が良いとされています。
必要ではなくても、あった方が良いとされる理由
添え状はなくても問題ありません。ですが、同封したほうが良いとされています。その理由は大きく2つです。
- 書類の見落としや紛失のミスを防ぐ役割があるから
- ビジネスマナーとして評価される場合もある

書類の見落としや紛失のミスを防ぐ役割があるから
添え状を同封する本来の目的は、郵送した書類の概要を把握するためです。どういう書類がどのくらい入っているかを確認することができて企業側からすると便利です。
さらに企業にはたくさんの郵送物が届きます。採用担当者が書類を開封した際に紛失することだって考えられるのです。そんな時に足りない書類があることに気づくことができます。
採用担当者側のミスで人生が180度変わることもあると考えると怖いですね。


ビジネスマナーとして評価される場合もある
添え状が同封されているかは、人事への印象を左右することもあります。入っているだけで、この人はマナーが身についているという印象を与えることが可能です。
実際、添え状を同封することはビジネス上では基本とされています。送付した書類の一覧を記載する他にも挨拶文を入れるので挨拶状としての役割も担っている側面もあるのです。
また、リクナビNEXTが企業の採用担当者300名を対象にアンケートを行った結果では、添え状は評価に影響するという意見が全体の約3割でした。

引用:リクナビNEXT
具体的にどういった影響があるのかについては、以下をご覧ください。想像以上にあなたの印象に関わってくることがわかると思います。
■添え状は必須要件ではないですが、アピールポイントにはなると思います【その他 100~300人未満】
■定員募集の場合、採用人数をオーバーできないので、同率の評価の人物のどちらかを選ぶとなれば、好感のあるカバーレターであれば、その人物を採用したい。が、まず同率評価になる事はない【商社系(総合商社・素材・医薬品他) 500~1,000人未満】
■気遣いのあらわれになるのであればプラス評価だが、無いからと言って減点にはしない【サービス系 100~300人未満】
■礼儀正しいしっかりした人だという印象を持ちます。書類で落とすことはせず、会ってみようと思います【サービス系 100~300人未満】
■履歴書の一部とみなしている。紙幅の都合で書ききれなかったことの補足と考えているが、それ以上でも以下でもない【メーカー系(電気・電子・機械系) 1,000~3,000人未満】
引用:リクナビNEXT
添え状で自分を売り込めることもあると転職活動中に知った時は衝撃でした。それまでは面倒だなと思いながら作成していましたからね。
リクナビNEXTの調査結果を簡単にまとめると、添え状がないからといって選考結果への評価が直接下がることは滅多にないけれど、ないと不利になることは考えられると言えます。



添え状の書き方とテンプレート

基本的に用紙1枚にPCで作成します。用紙の大きさは履歴書に合わせてください。ちなみにビジネス文書はA4サイズがよく使われます。
また、使用するフォントは、明朝体が一般的です。WindowsではMS明朝、Macではヒラギノ明朝を使用するのが良いでしょう。
添え状のテンプレートと書き方

①送付年月日
日付は必ず右上に書くというのがビジネス文書の共通ルールです。
送付する日付、つまりポスト投函日または、郵便局の窓口に出す日を記入します。西暦・和暦はどちらでも構いませんが、履歴書と表記と合わせるようにしましょう。
②宛先
- 応募する「企業名」
- 「所属部署と採用担当者」の名前
を書きます。
部署宛の場合は「御中」、採用担当者宛の場合には「様」を用います。「宛」や「行」は相手がへりくだった立場の場合に使うものですので、使わないように注意してください。
「御中」は組織の中の誰かに対して使う敬称です。「様」は個人に対しての敬称です。
参考:リクナビNEXT
③署名
- 郵便番号
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 名前
の順に記載しましょう。
住所は「△△町○-△-△」という形ではなく、「△△町○丁目△番地△号」と書いてください。電話番号は連絡のつきやすい携帯電話の番号を書くのが一般的です。
④前文
- 頭語の『拝啓』
- 時候の挨拶
- 相手の発展を喜ぶ言葉
で構成されています。
『拝啓』のあとは1文字分のスペースを入れます。時候の挨拶は省略しても構いません。相手の発展を喜ぶ言葉は覚えておくと、これからも仕事で役に立つと思いますよ。
⑤応募の経緯
- 求人の募集を知った媒体名
- 応募する職種
を記載します。
⑥志望動機・自己PRを簡潔に
募集要項に対する自分の適正やスキルを簡潔に書きます。
添え状で簡単に自分の長所を売り込めば、面接の機会を得られるかもしれないですよ。可能性を広げるのために添え状を活用するのはいかがでしょうか。
しかし、これは必ず書かなければいけないというわけではありません。採用担当者によっては必要書類を確認したら、すぐに添え状は捨ててしまうということもあります。せっかく書いてもみてもらえないのは残念なことですね。
また、添え状でアピールしすぎると履歴書や職務経歴書に書いた志望動機・自己PRが薄く感じてしまう恐れもあり、あまり評価を下げられてしまう恐れもあります。
ですので、書く場合は簡潔に3〜4行程度までに収まるようにしましょう。
⑦結語
頭語を「拝啓」としたので、結語は『敬具』で締めます。書く位置は右寄せです。
⑧同封書類の一覧
同封する書類の内容と枚数を箇条書きで書きます。
⑨以上
全て書いたら、右寄せで『以上』と書いて完成です。
無料で利用できるテンプレートを活用するのもあり!
添え状は無料で利用可能なテンプレートもあるのでそちらを活用するのも良いです。これを使えば、作成時間をさらに短縮できます。添え状は作成に時間をかけるべき書類ではないので、こういったものを活用して効率よく完成させてしまいましょう。
ただし、ダウンロードしたテンプレートを使用する際には、「全て自分の情報に変える」よう注意してくださいね。
私の友人の中には、自分の氏名を「転職太郎」といったテンプレートの名前のまま、添え状を同封するというミスをした人もいました。あとでPCのデータをみてそのことに気がつき、頭が真っ白になったみたいです。
さすがにそれを送った企業は通らなかったと言っていました。
ミスをすると「この人は注意力がない」といったような悪い印象を与えかねません。油断は禁物ですね。最終確認もお忘れなく。


おさえておきたいポイント
- できるだけ簡潔に書く
- 手書きもアリですが、PCで作成するのがおすすめ
- 応募するたび、不備がないかの確認を怠らない
できるだけ簡潔に書く
あくまで何を送ったのかを記載するのが目的なので簡潔に書くようにしましょう。さらに、注意すべきことは、余計なことは書かないことです。押し付けがましいと思われて相手にされません。
先ほど挙げた、自己PRをたくさん書きすぎるのは良くないという点でも同じことが言えますが、他にも勤務地や勤務時間の希望などの就業の希望条件も不要です。
転職する上で絶対に外せない条件というのは誰でもあるでしょう。私もこれまで8回転職してきたのでその気持ちは痛いほどよくわかります。
ですが、就業上の希望条件は履歴書の「本人希望欄」のみに収めておくことが大切です。
手書きもアリですが、PCで作成するのがおすすめ
履歴書などは手書きで書いた方が良いと言われることが多いですよね。ですが、逆に添え状はPCで作成した方が良いです。
PCでの作成をおすすめする理由は、素早く体裁の整ったものが作成できて、誤字の修正も容易だからです。手書きだと、丁寧に書かなくてはいけませんし、失敗したら最初からやり直しになります。
いってしまえば、添えるだけの書類です。優先順位は低いものですので、余計な手間をかけて作成するのは時間の無駄になってしまいます。
さらに、字を書くのが苦手でうまく書けなかったら、かえって印象が悪くなる可能性も考えられるのです。

もし、家にプリンターがないなどの事情があって手書きで作成したいと言う場合にはこちらの記事を参考にすると印象の良い添え状を作成できると思います。
応募するたび、不備がないかの確認を怠らない
先ほどのWeb上のテンプレートを使用する際の注意点にも通ずるものがありますが、封筒に入れる前の最終チェックは大切です。
誤字がないか、宛先や自分の情報に間違えはないかをしっかり確認しなければなりません。
もちろんのことですが、添え状の使い回しはご法度です。また、複数の企業に応募する場合は、宛先(企業名)をきちんと変えるのをお忘れなく。実際にこのような事例もあるのです。
https://twitter.com/Rairai22OJ/status/1143842166948524034
ビジネス文書は失礼のないようにしなければなりません。不備がないかを郵送前に必ず確認し、完璧な書類が送れるよう徹底しましょう。
郵送する際の添え状の同封の方法

添え状の必要性や書き方などは理解できたでしょうか。では、履歴書を郵送する際に添え状をどのように同封するのかについて紹介していきます。
まず、郵送する書類はそのまま封筒に入れず、必ず透明のクリアファイルに入れてから封筒に入れましょう。クリアファイルには上から「添え状」「履歴書」「職務経歴書」「その他書類」の順番で入れます。
添え状は、誰が誰宛に何を送ったのかを記載している書類ですので1番上にきます。

クリアファイルに入れることで、配達中に大切な書類が折れたり、雨で濡れたりするのを防ぐことができます。ヨレヨレになった書類を送られても見る気が失せちゃいますよね。
綺麗な状態で書類が届くように気を配るのもビジネスマナーの1つの要素です。
また、封筒の書き方や郵送方法詳細はこちらの記事を参考にしてみてください。

まとめ
今回の記事のまとめです。
- 添え状はなしでも大丈夫だが、あった方が良い
- 無料で利用できるテンプレートを活用してもOK
- できるだけ簡潔に書く
- PCで作成する
- 不備がないかの確認を怠らない
- 郵送時は、クリアファイルに「添え状」「履歴書」「職務経歴書」「その他書類」の順番で入れて封筒に入れる
添え状は履歴書や職務経歴書と比べると重要性は低い書類です。ですが、それがあるのとないのとでは、大きな差が生まれます。
転職活動では自分の希望を叶えるためにさまざまな対策をするでしょう。
自分のこれまでの経験やスキルをどう武器にするか、対策を練って挑むことになりますよね。添え状も重要な対策の1つとして意識してください。たったひと手間であなたの人生は大きな変化があるかもしれません。
添え状を使って少しでも得をしましょうね。





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