「専業主婦は素晴らしい」
こう言ってくれる人は今の日本にどれだけいるでしょうか。少子高齢化で生産性の下がった現在の日本は、生産性を上げるために「老いも若きも働かないのは悪」「元気な人は働いて当然」という風潮を作り出しています。
その為、「専業主婦=悪」とされ、「怠けている」「なぜ働かない」と専業主婦は言われるようになりました。
しかし本当に専業主婦は悪でしょうか。私は全く違うと思います。むしろそのような生産性ばかり重視したことにより、生活は豊かになっても心が貧しくなった今の日本で、専業主婦ほど大事な役割はないと思います。
こんな世の中だからこそ、専業主婦でいられるなら、堂々と専業主婦でいたら良いのです。無理して働かなくていいのです。罪悪感を抱く必要なんて全くないのです。
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専業主婦が素晴らしい理由

心と時間の余裕ができる
仕事を始めると、どうしても時間に追われます。そして疲れます。今までなんとも思わなかった家事を時間に追われて嫌々こなし、今まで穏やかに声をかけていた起きない子ども、夫に「起きろー!」と朝から叫びたくなるほどイライラします。
母は偉大で母は家庭の鏡です。母が変わることで、これまで平和で穏やかだった家庭の雰囲気が一変します。子供は特に敏感に感じ取ります。悩みがあっても、話を聞いてほしくても、ピリピリ、セカセカした母には話すことができません。外で働き、疲れた夫が寛ぐこともできません。
本来、家庭は家族が安心できる憩いの場であったはずです。仕事に、勉強に、部活に、友達関係に疲れた家族が、家ではホッとできる、話を聞いてもらえる、受け入れてもらえる。そういう安心感のある家に帰ることで、次の日もまた頑張れるのです。幸せな人間を育んでいく、家庭はその為の大事な場です。
仕事、お金はその為の手段に過ぎないのです。共働きでお金に余裕があるから子どもが幸せな大人に育つのでしょうか。違います。お金ではなく、温かく寛げる家庭があってこそ、子どもは幸せに育つのです。
もちろんバリバリ仕事をこなしながら、少しも時間に追われず、少しもイライラせず、家事育児を完璧にこなし、家庭を温かく寛げる場にできる素晴らしい女性もおられるかと思います。でもすべての女性がそんな女性ではありません。そして想像をしてみて、自分には無理だなと自覚もしやすいです。
それならば、働く必要なんて全くありません。今のままでいいのです。のんびりしたお母さんだと、家族も家に帰ってのんびりできます。心に余裕のある母はただそこに居るだけで、家庭を穏やかにします。そしてそれが家庭においても、社会においても、何より大事なのです。
子どもを見守れる
私の友達の専業主婦40代の方は、働かない理由を、こう教えてくれました。
「子どもが下校した時に家で迎えてあげたい。子どもを保育園や学童に預けずに、出来るだけ自分の手で育てたい。中高生になって親に口を聞いてくれなくなっても、少しの態度や顔色の違いで何か悩んでいないか気づいてあげられるようにしたい。」
すごく立派で素敵なお母さんだなと思いました。
こうやって子どもを見守ることは、誰も代わりができない立派な仕事です。社会の仕事はいくらでも代わりが利きますが、子どもを見守り、子どもの少しの変化に気が付いてあげられるのは親だけです。その仕事をまっとうできる専業主婦の価値はとても高いと思います。
子どもの習い事の送迎ができる
共働きの家庭では、子どもの習い事の送迎が悩みの種になります。
子どもが自分で家の鍵を管理し、学校から一度帰宅して、自分で時間を守って習い事へ出かけて、夕方安全に帰宅する。時間、交通ルール、鍵や自分の身を危険から守る危機管理。このすべてが自分でできる子供だと安心ですが、小学校の間は高学年になっても不安はつきものです。
ましてや小学校低学年の間は危険と隣り合わせで習い事をさせるか、習い事を我慢させるかになります。高学年、中学生、高校生になっても、今は変質者や怖い事件も多い世の中なので、男女問わず何があるか分かりません。
心配しだすとキリがないのですが、一度の怖い体験が、その後の子どもの人生を大きく変えてしまいます。一度も事件、事故に巻き込まれずに、曇りのない幸せな大人に育ててあげたいのが親心です。
専業主婦の場合、危険から子どもを守りやすくなります。子どもが小さいうちは行きも帰りも送迎を、中学生以上になると暗くなった帰宅時にはお迎えを、と丁寧に見守ってあげることができます。そしてそれだけで危ないリスクをかなり回避できます。
子どもの未来を守る。それはとても大事な役割です。
料理や掃除が丁寧にできる
専業主婦でも家事の得意な方だけでなく苦手な方もおられるかと思います。
得意な方は心ゆくまで料理、掃除ができ、自分も気持ちが良いし、家族も健康面・環境面でも素晴らしく幸せな状況で暮らせます。苦手な方もゆっくりでも家事をする時間があります。自分のペースで自分なりに家事をこなせます。
ところが仕事をしだすとどうでしょう。得意な方は、きっと今までの完璧な家事ができないことに自己嫌悪や焦りを抱くことでしょう。苦手な方は、時間に追われて更に家事が苦手になり、家事を放棄したくなるでしょう。
その家事の穴埋め、気持ちの穴埋めは、誰かがすぐにできたり解決できるものではありません。そして、これまで築き上げてきた家族のバランスや、穏やかな雰囲気か簡単に崩れていってしまいます。
夫に感謝できる
一人社会に出て戦い、お金を稼いできてくれる夫。そのおかげで自分は子育てと家事に専念できている。それはもうありがたいことです。専業主婦はそういう気持ちを少なからず抱けます。ですので家事や育児は「まぁ自分がして当然かな」と割り切る心があります。
ところがこれがパートや正社員で働きだすとどうでしょう。当然疲れます。当然これまでやっていた家事が億劫になります。「私だって働いているのに」「私だって疲れているのに」。夫に態度や言葉で不満を表しだします。たとえパートの稼ぎが夫の稼ぎに比べて微々たるものだとしても。
働くことでの心身の疲れ。私も立派に社会で働いている、もう専業主婦ではないという気持ち。王様が一人だから安定していた国に、王様がもう一人現れたら戦いが起こります。それと同じように、これまで穏やかで温かかった家庭のバランスは崩れ、不満が満ちた不穏な家庭になっていきます。
もちろんできた女性はそれでも夫を立て、今まで通り家事育児をこなし、パートや正社員でもバリバリ働いていけることでしょう。そしてできた夫は、家事育児をお互い不満のないように分担し、きちんとこなしてくれることでしょう。
でも世の中、そんなにできた夫や、心も体も強いできた女性ばかりではありません。慣れない家事はすぐにできるものではありませんし、働いた体の疲れは心の疲れとなって必ず出てくるのです。
更年期が近づく体を大事にしてあげられる
40代は更年期に差し掛かる年齢です。この時期はホルモンバランスが乱れやすく、精神的に不安定になったり、体の疲れが取れずに常にだるさを感じたり、動悸やめまいを日常的に感じることがあります。
人によっては日常生活ですらこれまで通り生活するのがつらくなる中で、仕事をするのはどんなにつらいことでしょう。そんな中でもお仕事をされている女性の方。本当に尊敬申し上げます。どうぞ日本の社会が、会社が、そんな働く女性を支えてあげてほしいと、切に願います。
そして専業主婦としては、この時期に社会の荒波に漕ぎ出すのは最も危険な行為に思います。体調を壊したり、鬱になってこの先の人生を棒にふるくらいなら、このまま元気に朗らかに専業主婦で生きていくほうが、家族にとっても自分にとってもよっぽど幸せなことだと思います。
もちろん家でゆっくりしていても更年期というのものは襲ってきます。でも働く女性ほど自分に無理をさせなくて済みます。誰に怒られたり、せかされたりすることなく、できる範囲で家事、育児、趣味などをゆっくり行い、まだまだ先の長い人生に向けて体をいたわることができます。
それでも専業主婦が働くとき

生活のため
夫のお給料だけで生活をしていけたら一番理想ですが、夫の仕事の変化、病気、子どもの教育費などで生活が苦しくなることがあります。その時は専業主婦も働き口を求め、家族一丸となって家庭を守っていかなくてはなりません。
報われない家事が嫌になる
専業主婦の仕事は日ごろ誰も褒めてくれません。家事をこなして当たり前。こなさなければマイナス評価というのが日常です。
この報われない家事に嫌気がさしたら。それは人に認められたい、評価されたいという欲求が強くなっている状況です。そういう方は、社会で働いてみるのも良いかもしれません。働くと、働きに応じて報酬が得られます。それが認められたい、評価されたいという欲求を満たしてくれるかもしれません。
社会との接点が欲しくなる
専業主婦をしていると、自分次第でずっと家に居ることができます。接した人間が家族だけ、という日もあります。子どもが小さいうちはそれでも充実していますが、子どもが大きくなり、帰宅は遅く、口も聞いてくれなくなると、孤独感を抱いたり、社会から取り残された気持ちになることがあります。
そんな時は、習い事を習ってみたり、地域のボランティア活動をしてみたり、働いてみるのも一つの方法かもしれません。
あるいはご自身の環境に応じてこれから働こうかなと考えている方、何か他の方法で収入を得たいと考えている方は以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ
「なんで働かないの?」「暇じゃないの?」と言われ、「専業主婦は悪なのか」と罪悪感を抱き、働いたほうがいいのかなと悩んでいる専業主婦の方。働かなくていいのです。専業主婦であることに罪悪感を抱く必要なんて全くないのです。
家庭をホッと安心できる場にして、心も体も充電された家族を社会に送り出す。それはこの社会でとても大切なことです。専業主婦は、立派で誰にも代えのきかない大事な存在であり、失くしてはいけない大事な役割なのです。
たとえ誰に評価されなくても、専業主婦の方は胸を張ってください。専業主婦の自分に自信を持ち、「専業主婦で何が悪い」と堂々としていいのです。


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