あなたは今、目の前の面接官から尋ねられています。
「当社への応募の動機を教えてください。」
この状況を逆の立場で考えてみましょう。この時、相手の面接官の人は、何を狙いとしてこのような質問をしたのでしょうか。
それは、「この会社や部署が採用する価値のある人間かどうか」を見極めるためです。企業は大勢の応募者の中から、このような見極めをくぐり抜けた一部の人だけを採用します。
なので、志望動機を誤ると採用される可能性は著しく下がるというわけです。特に大企業ではこの傾向が顕著です。
とはいえ、志望動機なんて、普段歩いてる時から考えてるわけでもないし、いきなり書け、なんて言われても困りますよね。なんとなーく「通勤距離が短いから」とか、「給料がいいから」と適当に答えようものなら即不採用もらいに行ってるようなものです。いずれもNG例のかなりのものです。
どんなに字をきれいに書こうが、印象の良い姿勢や受け答えをしようが、希望する企業に採用される可能性はほぼゼロです。企業のニーズに合った志望動機が無い限りは。
でも、安心してください。
適切に準備することで志望動機は作れます。
就職したい企業をピックアップしている以上、そこまで難しいことではありません。やってみましょう。
Contents
志望動機は自然には発生しない。作るために行動しよう
志望動機は、人間がもともと持っているものではありません。なので、作らないといけません。
面接に強い志望動機を作るには、次の二つのステップが必要です。
- インプット、つまり作るために必要な情報を取り入れること
- アウトプット、つまり適切に表現すること
では、これらのステップでどんなことができるのか、ご紹介していきます。
インプット編:志望動機の作り方

良い志望動機を作るために、まずはベースとなる基本的な情報についてリサーチしたり、分析してみましょう。
「言うこと書くこと何も思い浮かばない」とか、「ハウツー本とかに載ってるようなありきたりな内容にしかならない」といったことは、このインプットの質を高めることでほとんどが解決します。
調査・研究・分析の対象となるのは、企業と自分です。
もともと志望動機が無くて悩んでいる人にとって、この順番は結構大事です。
対象の企業について研究する

食べたことのない料理の味を説明する。こんなに難しいことって、ありませんよね。当然です。食べるものは口に入れて味わって初めて味が分かるんですから。
メニューなどに書かれている説明文を読んで、運ばれてくる料理について想像を膨らませます。使われているのは○○産の××を使ったソースで、仕込みに△時間をかけてじっくり煮込んでいる。「どんな感じなんだろう?」といった具合です。
運ばれてきたら、実際に食べてよーく味わってみます。見た目から入り皿から立ち上る香り、口に含んだ時の口当たりや舌触り、鼻に抜ける香り、のど越しといった感覚をしっかり味わいます。
さらには、作り手の使う材料や製法のこだわりなどを聞くと、もっとよくわかります。「ああ、これはこういう味や食感の仕掛けなんだ!」と分かると、その料理についてかなりたくさん説明できるはずです。
会社も、しっかり調べないことにはよく分かりません。
対象となる会社や部署についての情報に乏しければ乏しいほど、漠然とした志望理由になってしまいます。「なぜ他社ではなくこの会社なのか」といった差別化について一生懸命熱意を込めて説明しようとしても、どうにも説得力が欠けてしまうという事態に陥りがちです。
逆にしっかりその企業について研究するなら、それだけで志望動機を構築する非常に大きな材料になります。
どんな風に会社について研究するのか、大きく分けて二つのパターンがあります。
ヘッドワーク型研究
一つ目の段階がヘッドワーク型。
先ほどの料理の例えで言えば、メニューなどに書かれている内容や、作り手自身が語る説明からその料理に関する情報を得る、といった具合でしょう。料理の全体像をつかむことができます。
企業のホームページや他の一般に公開されている資料など、外部からその企業について知ることのできるあらゆる情報を調べます。
まずはヘッドワーク型の研究をすることにより、経営方針や経営環境、実際に取り組んでいる業務内容など、その企業の全体像をつかむことが重要です。
しかし、他社との差別化を図るという点ではもうひと段階手を加えなければなりません。
フットワーク型研究
それはフットワーク型。
料理はいくら説明を読んで聞いて眺めていても、所詮絵に描いた餅に過ぎないのです。実際に食べてみて初めてその良さが分かるものです。
実際にその企業に関わってみること、これがフットワーク型の研究です。
例えば具体的にどんなことができるでしょうか。
- その企業の製品やサービスを実際に試してみる
- 会社、工場、店舗などを見学する
- 可能なら現場で働いている人に質問してみる
これらの方法で研究するなら、その企業独特の社風を肌で感じられたり、外部から調べただけでは分からなかった様々な情報について知ることができるでしょう。
さらに、その企業独自が使っている商標や用語についてより知ることができます。これを、要所で差し込むことで、「ああ、本当に当社を調べてくれているな」ということが伝わるでしょう。
ここまで調べることができた時点で、既に「ホームページに…とあったのが魅力を感じて…」といった、いわば教科書通りの志望動機とは決別していることは間違いありません。
また、副産物としてその企業が働きやすいか、ブラックかどうかも分かるかもしれません。
自分を分析する
企業の後に研究対象となるのは、自分です。今度は、自分がその企業にとってどのような人材なのかを考えます。
以前、幾人かの友人がこの記事のテーマと同じことで悩んでいました。原因としてよく見られたのは、まず自分についての分析から入ってたってことなんですよね。会社を選ぶ前に自分の志望する会社像がはっきりしているなら、そもそもこのような悩みはないですからね。笑
この時の方向性のイメージは、「会社が求める人物像に当てはまる自分」探しです。
分析をするにあたっては、企業について研究した情報をベースにします。それを考慮に入れながら、以下の要素を自分の過去から抽出していきます。
- その会社・部署の業務内容に活かせる自分の得意分野・強み
- その会社・部署に自分が採用されるにふさわしい理由
- それを裏付ける性格・経験・実績など
これらについての分析が深ければ深いほど、志望動機は説得力を増し、より面接官の目に留まりやすいといえます。
特に、性格や経験、実績は、許される長さに応じて簡単なエピソードとして示すことも効果的でしょう。
アウトプット編:志望動機の構成
企業と自分についての情報がそろったら、それを適切に配置していきましょう。
3つの部分に分けています。どの部分も、できる限り具体的に示せば示すほど、その会社に熱意を注いでいることを示すことができます。
直接的な志望理由を一番最初に
面接官あるいは履歴書の選考官の立場で考えてみましょう。
志望動機を尋ねているわけですから、第一声にはまずその直接の答えを期待するのは当然ですよね。
まず一番最初に、直接的でなるべく具体的な志望理由を主張しましょう。おもに、企業研究で得た情報に基づいて、経営方針や業務の内容に魅力を感じたこと、貢献したいことを含めることができます。以下がポイントです。
- 例えば、その会社・部署の「どのような商品・サービス・取り組み」に、「どのように感銘を受けたのか」、また採用されたら「どのように貢献したいか」をできる限り具体的に挙げる
- 「魅力を感じた」「感動した」といった企業を漠然と褒めるだけの表現は求められていないため、含めるとしても多用しない
- 企業研究で取り入れたその会社ならではの用語や固有名詞は、積極的に使っていくことで印象を上げることができる
自分がどんな人物であるか
直接的な志望理由を述べたら、自分がそれを裏付ける性格・経験・実績を持っているということをアピールしていきましょう。これも、できる限り具体的に示していきましょう。
- 体験など、想像力が広がるような内容を含めると効果的
- 志望理由との関連性によく気を配り、脱線してしまわないように
- 実績を盛り込みすぎて自慢話に聞こえない程度にバランスをとって
- 絶対に「やる気」や熱意だけで押し通そうとしない
入社後の具体的な目標
自分が会社に貢献し得る存在であることを示したなら、採用された後の状態をより鮮明にイメージしてもらえるよう、目標をできる限り具体的に主張していきましょう。面接官の立場であれば、これが鮮明であれば鮮明であるほど安心して採用のゴーサインを出せるんじゃないでしょうか。
- 漠然とした目標にならないよう、「この分野のこの業務をこういった感じに伸ばしていきたい」のように、やはりとにかく具体性に気を配る
まとめ
志望動機の作り方をご説明しました。志望動機は面接の中でもトップクラスに重要な質問です。しっかりと準備して満点とは言わなくても、相手が納得できる解答を用意しておきましょう。
そのために
- 企業についての情報
ヘッドワーク型企業研究と、フットワーク型企業研究で、
会社の全体像をしっかり把握する
- 自分についての情報
どんな経験をもつ、どのような人物なのか
- 直接的な志望理由を一番最初に
- 自分はどんな人物なのか
- 入社後の具体的な目標
まずは、自己分析が手をつけやすく、すぐにでも取り組めると思います。
自己分析に使えるツールや診断もあるので、ツールを使うと頭を無駄に悩ませるよりカンタンに、自分自身を振り返ることができますし、意外な自分の才能に気づくことができて面白いですよ!


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