年間休日数は平均何日?労働基準法を知ってしっかり休もう!

「何のために仕事をするか」

このように聞かれたら、でっきるだけ簡単に答えるとしたら、あなたならどう答えますか。

ある友人はこう答えた時がありました。

「遊ぶため」

私は個人的に、非常に的を得ていると思います。

「遊ぶ」というのが何を含んでいるのかは人それぞれですが、オフの時間があるからこそ、仕事というオンの時間を積極的に、モチベーションをもって過ごせるわけですよね。

聖書の中にも、こんな言葉があります。

両手いっぱいに仕事を持つのは風を追うようなことだ。それよりも、片手は休息で満たす方が良い。

引用:伝道の書4章6節(新世界訳聖書)

もちろん、遊んだり休んだりしているばかりではいけませんが、時間や労力があまりに仕事に偏っている生活も、一時的にはできようとも長続きはしませよね。

いずれ心身の疲弊で寿命を縮めることにもなりかねません。

「生活のために、休みを潰してでもお金が必要なんだ!!!」という人も時に見られます。

しかし、労働者として持続可能な仕事をしていくために、仕事と休日のバランスというのはとても大事なことですよね。

あなたは、今の休日の日数に満足されていますか。

もしされていなければ、あるいはされていなくても、今一度ご自分の状況を振り返るために、日本の法律で労働者がどのように守られているべきなのか確認してはいかがでしょうか。

 

年間休日とは

休日と一口に言っても、大まかにはいくつか分類があります。

年間休日有給休暇特別休暇といったものです。

年間休日数とは、簡単に言えば、一年間のうちに会社が定める休日の日数のことです。

ただし、出勤しない日が全て休みというわけではありません。例えば、有給休暇や慶弔休暇などの特別休暇は含まれていません。

これらを除いた、土日など普段の休みや、夏季休暇、年末年始休暇などを含んだものが年間休日と呼ばれるものです。

この記事では特に、毎年毎週コンスタントに積み重ねる、この年間休日というものの性質について考えてみましょう。

 

休日の日数に関わる法律

年間休日の日数自体は法律で直接定めるものがあるわけではありませんが、いくつかの法的な要素で最低限確保すべき年間休日数は計算することができます。

そのうち、年間休日日数に特に影響してくるのは、以下の2つの要素です。

  • 最低限の休日日数・頻度について定めた法律
  • 最大限の労働時間について定めた法律

これらはどちらも労働基準法によって定められています。そして前者によって定められているものが法定休日後者によるものが法定労働時間です。

順に見ていきましょう。

法定休日

労働基準法のうち、休日について定めている35条1項には、このようにあります。

使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。

引用:労働基準法第三十五条1項

もし仮にこの要素だけを労働者の休日に当てはめた場合、年間で与えられる休日数は約52日となります。

計算は以下のようになります。

まず、一年間を365日としてその週数は、

365日÷7日=52.14週

52週に一周一日を当てはめていくと、約52日

もし仮に、この休日の日数だけを定めた法律のみが労働者に適用されていたとしたら、ゾッとしますよね。

でも、安心してください。労働者に適用されるべき法律がもう一つあります。

法定労働時間

次に、労働時間について定めている労働基準法第三十二条はこの一文で始まっています。

使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

引用:労働基準法第三十二条1項

一年間52.14週に週あたり40時間を当てはめていくと、約2085時間になります。

これが、一年間に労働に充てることのできる最大時間数ということになります。

例えば、8時間労働者であれば週5日勤務、7時間労働者であれば週5.7日勤務、6時間労働者であれば週6.6日勤務という計算になります。はい、日数に小数点は必要ないですね。笑

「年間休日105日」の求人が多い理由

転職サイト等で求人を見ていると、「年間休日105日」と記載している企業が見られます。

これは、105日という日数が、一日8時間勤務の労働者が取得することのできる最低限の休日数だからです。

また、曜日周りや閏年かどうかにより、年によって増減があります。

計算すると、下記のようになります。

一日8時間の労働者の年間休日

年間の労働日数=2085時間÷8時間=260日

年間休日数=365日ー260日=105日

このように、「年間休日105日」という記載は会社側にとって、「しっかりと年間休日をとりますよ」ということをアピールするものになります。

上記は一日あたり8時間勤務の労働者に当てはまるものなので、7時間勤務、6時間勤務の人であれば、当然休日の日数はこれよりも少なくなります。

目安は下記の通りです。

一日7時間の労働者の最低年間休日数

年間の労働日数=2085時間÷7時間=297日

年間休日数=365日ー297日=68日

一日6時間の労働者の最低年間休日数

年間の労働時間=2085時間÷6時間=347日

年間休日数=365日ー347日=18日

ただし、法定休日数を下回るため、

実際に適用される年間休日数は52日

つまり、一日あたりの労働時間によって、年間の最低休日数はかなり変わってくるということなんですね。

 

現実的な年間休日数とは

しかしながら、毎日8時間、残業もしつつ働いておられる方からすれば、「いやそんなことない、もっと休んでいるはずだ」というのももっともなことです。

そもそも年間休日105日では、土日以外の祝日や年末年始、夏季休暇などで休むことができません

では、実際のところどの程度の休みがあるのが望ましいのか、例を挙げてみましょう。年によってばらつきがありますので、2019年で考えてみます。

まず、2019年の土日の数は、104日です。

そして、土日と重ならない祝日・振替休日は17日です。

これらを合わせると、2019年の土日祝日休みは121日になります。

年始休暇は、2019年1月1日(火)〜1月3日(木)から元日を除き2日、

年末休暇は12月28日(土)〜31日(火)から土日を除き2日で、

合わせて4日。

夏季休暇は会社によって分かれやすいところですが、お盆休みを3〜5日といったところでしょう。

年末年始・夏季休暇を合わせると7〜9日で、公務員や一般的な企業での年間休日は128日〜130日となります。

 

年間休日が少ない場合の対処法

では逆に、「年間休日、そんなにとれてないよ」という方は、どうしたらいいでしょうか。

まず、上記に目安として挙げた、105日、また68日といった休日数を明らかに下回っているかどうかを確認してみましょう。

明らかに下回っていることが分かった場合、残業手当、時間外労働手当や休日出勤割増手当などを請求できる可能性が高いと言えるでしょう。

対処法として、以下の3つがあります。

年間休日数を増やすために会社と交渉する

これから先のことを考えて、環境を変えるためにまずは交渉してみましょう。上記に挙げた法的な要素と実際の労働環境をよく比較してください。

もちろん、相手取る会社組織が大きければ大きいほど、個人で交渉するのは難しくなります。

まずは上司や労働組合などに相談し、現状の仕事で労働条件を改善できないか、可能性を探りましょう。

割増賃金等の請求

逆に、過去の自分の労働の対価を取り戻すための交渉です。業務日報やタイムカードなどを確認し、労働時間数を確認してみてください。

場合によっては、弁護士を通したり、訴訟を起こすなど法的措置に出ることもできるかもしれません。

また、労働基準監督署に相談し、会社に是正勧告が出されるようにするという方法もあります。

転職する

もしも上記の方法が通用しなかった場合、変わらない環境にずっと身を置く必要はありません。あっさりと転職してしまいましょう

下記の記事でも紹介されていますが、今では数多くの転職サイトや転職エージェントが充実しています。もちろん他の手段もありますが、どれを使うにせよ年間休日数を始めとした条件についてはしっかりとリサーチして会社を選定するようになさってくださいね。

【最新版】30代の転職エージェントランキング【転職回数3回以上の方向け】

2019年3月25日

 

まとめ

  • 最低年間休日数は、労働基準法によって計算される
労働基準法

法定休日=年間最低52日(労働基準法第三十五条)

法定労働時間=年間最大2085時間

  • 一日8時間労働者であれば、年間105日程度、7時かn労働者であれば、68日程度が最低ライン
  • 一般的には、週休2日制、年末年始、夏季休暇ありであれば年間休日は130日弱程度。
  • 同じく年末年始、夏季休暇なしであれば120日程度。
  • あまりに休日が少ない会社に対して、対処する方法は大まかに3つ。
対処法

年間休日数を増やすよう会社と交渉する

割増賃金の請求をする

転職する

いかがだったでしょうか。

冒頭でも触れましたが、どんな人でも、仕事だけをするために生きているのではありませんよね。

むしろ、労働の対価で得られたお金や経験を使って、休みの日や時間を使ってどのように過ごすか、

これが人生の豊かさに大きく関わってくると言って過言ではありません。

休みの多い少ないは人によって異なるとしても、今一度、自分の状況を理想と照らし合わせて、将来について考えてみてはいかがでしょうか。

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