会社で喧嘩をしてしまうなんて社会人としてありえない。
そんなのは漫画の世界だけだろう、と思う人は多いかと思います。もしくは平成の始めか昭和の話でしょう、と考える人もいるかもしれません。
しかし現実に会社で喧嘩をしたり、もめごとを起こしてしまう人がいます。
上司や同僚、場合により社長や取引先といった外部の人間を相手に、問題を起こしてしまう社員がいるのです。まるで武勇伝のようにその出来事を話す人もまれにいます。
今回は、会社で喧嘩をしてクビになってしまうケースを具体例を交えながら紹介します。
Contents
従業員同士の喧嘩で会社が介入してくる理由!

会社で喧嘩をしてしまうきっかけ
何も殴り合いだけが喧嘩ではありません。仕事や業務に関係のないところで激しい言い争いをしたり、議論せず罵倒したり、侮辱したり。その人の品性を傷つけるような行い含まれます。

会社で喧嘩をしたらどうなる?
これが社員個人の間ならば、場合によっては始末書程度で許される場合もあります。しかし警察沙汰にしたり、会社の名前が新聞に載ってしまったりすると懲戒解雇処分、いわばクビになることもあります。
公の場でなく社内での出来事あれば、本人の反省次第で減給処分で済むこともあります。もしくは笑い話にしてくれ、許してくれる会社もあるかもしれません。
社長がコンプライアンスに厳しい会社では、許されずクビになる場合もあります。
あるいは出世コースから外されて、転勤させられることもあるでしょう。
結局のところ、クビになるかどうかは就業規則に明記されているかどうかです。規則で決まっていれば処分がくだされる可能性が高く、機会的に処理されるでしょう。
就業規則に明記されていなければ、最終的に会社判断で懲戒解雇にするかしないかを決めます。
最終的に判断材料となるのは下記要素です。
処分の重さはこれらの要素によって決まる
- 喧嘩の理由や状況
- 会社への影響と風紀的問題かどうか
- 当人の反省度合いと情状酌量の余地
- 喧嘩相手の対応
会社には使用者責任があるので介入してくる
従業員同士の喧嘩やもめごとに会社が介入する理由は、「使用者責任」があるため責任追及されるケースがあるからです。万が一殴り合いなどの暴力に発展した場合、「労災」の問題もあります。
会社として被害者への対応はもちろんのこと、加害者の異動や配置転換・懲戒処分など人事的処分も検討する必要があります。
一見、従業員同士の喧嘩は大人のやる事でプライベートな問題にも見えますが、社内の問題となります。加害者となった社員を雇用している会社の「使用者責任」が問われ、被害者への「損害賠償責任」が発生します。

仮に加害者や被害者が「オレ達の問題ッス、だからほうっておいて大丈夫、心配無用ッス!」と笑顔で答えても、会社が関らないわけにもいきません。
それだけ会社の持つ責任は重いのですね。
被害者へ迅速なケアをするとともに、加害者への対処と妥当な措置をとり、再発の防止に努めなければいけません。
大企業で拠点を複数もっている会社ならば、異動や配置転換で被害者から加害者を物理的に引き離すことが可能です。しかし会社の規模によっては、それができない場合もあります。
当事者間で解決済み、和解している場合は除きますが、被害者が相当なダメージを負っていて、加害者を絶対に許さないといった場合、会社としては処分をしないわけにはいきません。
会社も状況次第では減給や降格でとどまらず、加害者をクビにしなければならなくなるでしょう。「普通解雇」になるのか「懲戒解雇」になるかは、喧嘩の背景や加害者の悪質性で変わってくるでしょう。

状況によっては警察が介入する可能性もでてきますね。
被害者側に要因が見受けられる場合は事情が変わってくることもあります。パワハラや嫌がらせなどにより、加害者に普段から精神的苦痛を与えて追い込んでいる場合です。
処分の内容はケースバイケースになり、クビにするかどうかは総合的に会社が判断します。
クビ覚悟で会社の仕組みに嚙みついた事例!〜知人の実話〜

私の知人で、実際に会社をクビになった実話を紹介します。とある零細企業の話です。
職種はルート営業。とある品物を扱う仕事で、一人当たり150店舗を受け持つ仕事。
- ガソリン代は経費となるが、営業マンの立替。支払いがいつ行われるのかは会社の気分次第です。ランダムで支払われる
- ルート営業中の有料駐車場代は経費にならず、営業マンの実費負担
- 知人の社用車はリッター6kmという想像を絶する燃費の悪さ。立て替えた分が戻ったと思ったらそれで給油が始まりまる。そしてまた走るたびに、自己負担の自転車操業
- 給料は19万(支給額)で残業代はなし、賞与は年一回一か月分
- 月1回社内会議がある。その時の飲み代とキャバクラ代は、なぜか経費扱い
- 駐車違反などの罰則金は自己負担

おじいさん社員も面接ではこの現状を知ることはできなかったそうです。知人が独り立ちしたら退職すると話していたそうです。独身一人暮らしの知人は「だれからガソリン代を借りればいいんだ?」と困ってしまいました。
働きながら、知人は自分なりに「ガソリン代を立て替える手段」を模索しますが、周囲は既婚者で共働きの過程ばかり。お金を借りられる人しかいないので、結局参考にはならないものばかりです。
燃費の悪さで立替とその分の支払いに対して、給油のスピードが追いつかない。なので結局立替の割合が大きくなるんですね、また積載量に見合わない規格の車だから尚のこと燃費が悪い!ただその会社ので使っているハイエースでもリッター7か8kmの次元なので、家計から立て替えてる状態の人が多いみたいですけどね。
そこで、働き続けるために知人は体制を変えてもらうよう発言をする決意をしました。それがダメならどうせ仕事は続けられない、マイナスになるのだからと腹をくくりました。新人ながら、たった一人で4人の取締役(社員総数6名の会社)に挑みました。喧嘩になるのは覚悟の上だったらしいです。

19万から社会保険料や税金が引かれたらほとんど残らないですからね。家賃や光熱費・通信費を払うので精一杯。挙句の果てに、駐車場は自己負担でガソリンも立替ですからね。ちなみに知人はクビになった後、クレジットカード決済を使うという方法に気づいたらしいです。それが知人19歳の冬でしたね。
クレジットカード決済で立替えたとしても、その会社の待遇では未来はないでしょうし、辞められてよかったと私は思います。
さて本題に戻ります。知人は4人の取締役にこう言いました。
「キャバクラが経費なのに仕事の駐車場代が経費にしてくれないのおかしくないですか?会社名義のガソリンカードをくださいとは言いませんが、立替分をせめて支払うタイミングを固定できませんか?」
会議内で、取締役の意見が割れ半々に分かれました。「経費にするべき」と「新人のクセに生意気だ引っ込んでろ」という意見で分かれたんですね。知人は状況が改善されなければ、試用期間中でも退職するつもりでいたらしいです。まあ生活が第一ですから当然ですね。
知人は結果としてクビにされました。
社長は知人が新人のクセに意見をしたのが気に入らなかったらしく、ブチ切れました。知人が会議にて騒動を起こしたことを理由として、クビにして終わったそうです。
友人は笑顔で残念がってましたね。「あのままじゃあオレ、立て替えるガソリン代もたないからなあ(笑)」と。

これは喧嘩とは言わないかもしれませんが、修羅場だったと思います。
ちなみにクビにされた後、会社を辞めたがっていたおじいさん社員動きました。
「彼を辞めさせたのなら私も辞めるよ。毎朝、妻からガソリン代を借りる身にもなってくれ。駐車場代もバカにならないんだぞ」と改めて訴えたそうです。
それにより駐車場代が経費と認められるようになりました。ガソリン代の立替分の精算も、タイミングは固定となったそうです。

このケースで、私が知人に一言だけアドバイスするなら「根回しが足りなかった」。これに尽きます。
会議前に、おじいさん社員を見方につけておけばよかったですね。
また、他の取締役で相談できそうな人がいれば事前に事情を話して、「体制の見直しを訴えても大丈夫か?」とあらかじめ手を回しておくのも手です。
そうすれば、連名や代表で誰かが代表して意見を出してくれていたかもしれません。
想像の話ですが、場合によっては単身者で立替が難しいのでと特例が認められた可能性もあります。その部分で社会人経験が不足していたもクビにつながってしまった原因だなと分析します。

ベストは次が決まっていればなおよかったですね。
クビを覚悟して会議などで訴える場合は、事前に備えるのを忘れないのも一つの安全策です。結果として知人がクビになった事例では、のちに希望通りに体制が変更されているわけですからね。
ちなみに実際にクビ覚悟で行動したという、似たような体験談はちらほらとあるります。ツイッターから一部をご紹介します。
仕事クビ覚悟で喧嘩してきました。
恩を仇で返されても赤字覚悟で仕事しても
現場もオーナーも業者も全て非協力的で全部私に押し付けて責任も全部取らせるようにされて、四年間必至に我慢してたけどついにキレました。
うちを苛める会社とは
付き合ってられませんと社長に直訴しました。絶対許さん。— アフィさん。 (@amtubaries) February 15, 2019
未成年でタバコを買おうとするお客様と喧嘩になりバイトクビになりました
— 兄徒(にいと) (@NIITkun) March 8, 2019
喧嘩の大小でクビが決まるかどうかは関係ない!

喧嘩の加害者への対応は会社によりますが、喧嘩の規模や度合いによりクビになるかどうかが決まるわけではありません。
中には取引先の会社内でやらかして、先輩を病院送りにしてしまった新人の事例があります。時間を置いて冷静になった新人が、大泣きしながら謝りまくったようです。取引先がおおらかだったのと、関係者全員に謝罪したようで許してもらえたようです。
よく許してもらえたものだなと思います。
普段から先輩は新人をいじっていたので、そういった面も考慮されたのかもしれませんね。

「いいんです、気にてしてませんから」と言われてしまえばそれっきりになります。
先輩社員に対し、これを機に反省しろと会社側の指導の意味もあったかもしれません。
就業時間外の社員同士の小競り合いでクビにした事例!
次に紹介する事例は、殴り合いとや病院送りといった大事ではありません。結果をとしてはクビに至っています。
同僚同士で居酒屋で談笑していました。上司のような立場の人はいなかったそうです。
本当にささいな小競り合いです。しいて言うなら口げんかのヒートアップ版で、服のセンスがいい悪い、ゲームの上手い下手レベルの子供の喧嘩じみた話でした。業務とは関係ない話でした。
同僚同士が胸倉を掴むタイミングで周りが止めに入りましたので、お互い手は出していないです。しかしクビになってしまいました。

想像するに、普段から素行が悪く、会社側がタイミングをうかがっていた可能性もあるのではないかなと個人的に思いました。普通なら注意程度で済む話ですからね。
こればかりは喧嘩の大きさというより、背景や普段の就業態度も影響するところが大きい気がします。

中途半端に運動部出身で変なプライドを持っているせいか、エセ体育会系の頑固物で。あまりお近づきになりたいタイプの人間ではないです。社内で敵を作っていたんだろうなと思います。
一緒にクビになった相手は巻き込まれたのか、同様のタイプだったのかは不明です。私の個人的な意見で言うならこの事例はハッキリとレアケースであると断言します。
少なくとも喧嘩というより小競り合いで収まっていますからね。
- 喧嘩でクビになるかどうかは、就業規則による。定められていない場合は都度会社の判断による。
- 喧嘩した背景やきっかけ、事情を聴いた上で考慮される。
- 普段の行いが悪かったり、反省している様子が見られない場合、喧嘩の規模は無関係に重い処分が下る場合もある
喧嘩腰の人に目をつけられたときの対処法
私がレアケースと断言した頑固な知人は、年配者へ暴言を吐き、マウントを取る人です。
取引先の上長に文句を言って、現場を知らないと批判もしていました。
下請けにいる友人から聞いてる情報もあるので、積もり積もったものがありクビになったのだろうと思ってます。
喧嘩腰の人に目をつけられたときは、距離を置いたりその場から離れるなどクールタイムを取りましょう。
加害者の可能性と巻き込まれる可能性を考えて、もめごとを起こさない・巻き込まれないよう防衛する必要があります。
上司に相談して、可能であれば配置を変えてもらえないか願い出るのも手です。事前に相談したという事実が残るので、そういう判断材料が生まれます。
もしもめごとを起こしてしまったり、巻き込まれてしまった場合は、普段の行いや態度、反省しているかどうかで許されるか決まってきます。

まとめ
それでは最後に振り返ってまとめます。
- 喧嘩で会社をクビになるかは会社の規則や相手、そして内容による。
- 事件レベルの喧嘩で許してもらえた事例もあれば、小競り合いでクビになった事例もある。
- 喧嘩覚悟で体制の改善を訴えて、社長を怒らせてしまいクビになった事例もある。
- 一番の自衛はもめごとを起こさない・巻き込まれないこと。空気や雰囲気が怪しいなら逃げたり距離をおくこと。場合により先に上司に相談をしておく。
3は良くも悪くも「背水の陣」ですからね。どちらにせよ立て替え具合を見て生活できない状況と分かり、それが無理なら辞めるつもりだから、クビ上等というものですからね。
失う物は最初から何も無いという状態ですね。むしろ成功したらその職場に定着する理由が出てくるだけの価値が出る話ですらあります。
「原因があって結果がある」私は常にこう考えています。些細な物事でも、悪い結果に傾いてしまったら、必ず原因があるはずです。
それは自身の油断かもしれません、普段の行いからくる驕(おご)りかもしれません。小競り合いで喧嘩が未然に防がれたのに、そのままクビになった事例などまさにその典型といえる事例です。
これほど極端な事例はレアケースで、類似した事例はほとんど聞いたことがありません。

いい年齢して何やってるの?となりますよね。未成年じゃないんだから・・・。
今のご時勢、コンプライアンスや労働者保護の法律と会社の責任的に見て「喧嘩両成敗の解雇」は中々あるケースとは考えにくいですが、被害にもあって職も失ってだと本当に悲惨すぎますよね。
できるだけ安全策をとり、社内に相談ダイヤルがあるのならば活用するのもいいでしょう。



これからの時代で喧嘩して会社をクビになったというエピソード自慢というのは「馬鹿の自己申告」「馬鹿のする確定申告」みたいに思われる時代となります。自分に返ってくるのは過払い金のような利益ではなく「この人馬鹿なんだあ。関りたくないな」という皆からの視線です。
武勇伝として、笑い話として通じる業界は一部未だあるかもしれませんが、いかにトラブルを避けるか、起こさないかが身を守る時代です。気をつけましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。この記事が皆様のお役に立つ事を願っております。


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