保育士の年間休日平均は◯日!リアル求人から調査してみた!

「保育士不足」「潜在保育士」「保育の質」等、保育士に関わる報道は毎日のように見聞きしますね。保育士って激務薄給だとか言われておりますが、子どもにとっても大人にとっても必要不可欠な存在だし、ロボットに変えられない、いつまでも価値の変わらない存在だと思うんです。

先日、同窓会にいってきたのですが、保育士として長年働く女友達に開口一番「周りに保育士やりたい子いない??」突然のことに私始め周りもびっくり。

女友達が働く株式会社運営の保育所は例のごとく人材不足で、保育士紹介制度があるのだそうです。なんと、紹介により保育士が入社すると、紹介者に10万円の謝礼金がもらえるとか!

そこまで差し迫った状況に陥っている保育所もあることに驚いたと同時に、彼女が話した次の言葉がとても印象的でした。

「保育士がいなさすぎて現場の私たちの休みも全然取れない。このままでは他の子も辞めてしまうかもしれないし、私もずっと続けていくのはしんどいかも•••」

ほとんどの保育所がシフト制で働いているため、人がいないと有給も取りづらい状況が続いてしまう。保育所は子どもの人数によって配置人数が決まっているので、在籍保育士だけでなんとか回していかないといけないんですよね。

こんな労働環境では、そりゃ保育士不足は加速するよなあと痛感しつつ、自分の子どものことも考えると保育士がいなくなってしまうのは大変困ります。

そこで私は今回、働きやすさとして一番重要視される「休日」について焦点をあて、保育士の労働環境について調べてみました。調査方法として保育士転職サイトの大手である保育士バンク!にて求人情報を読み込みました。

現在保育士として働く人、潜在保育士の人も、職場選びの材料としてご活用いただけると思いますのでご覧ください!

 

年間休日数について

まず、会社によって年間で休める日数は全然違うということはご存知ですよね。

年間休日数は法律で決まっているわけではありません。労働基準法により最低労働時間が定められており、それを下回らないように会社が年間休日数を決めます。保育所も例外ではなく、運営母体によってその数が変わってきます。

株式会社運営の保育所年間休日数

まずは株式会社を数社例にとってみてみます。公式HPや保育士バンク!から抜粋し、年間休日の言及がないものはおおまかな計算結果を記載しています。

法人名 年間休日数 HP
株式会社日本保育サービス 126日 https://www.nihonhoiku.co.jp/index.html
株式会社ポピンズ 125日 https://www.poppins.co.jp
株式会社こどもの森 120日以上 https://kodomonomori-recruit.net/jobfind-pc/
株式会社グローバルキッズ 126日 https://www.gkids.co.jp
株式会社タスク・フォース 108日 https://www.taskforce-pr.co.jp

 

社会福祉法人運営の保育所年間休日数

法人名 年間休日数 HP
社会福祉法人健生会 107日 https://www.yotsugi.or.jp
社会福祉法人中都 122日 http://www.nakato.or.jp
社会福祉法人清香会 111日 https://www.seikoukai.or.jp
社会福祉法人風の森 120日以上 http://www.kazenomori.or.jp

こうやって一覧で見てみるとばらつきがありますが現在ほとんど120日以上の年間休日数を確保している保育所が多いようです。ここで紹介している保育所の年間休日数を平均すると、118.5日となりました。

認可と認可外で年間休日数の違いってあるの?

保育所はさまざまな形態が存在しています。認可と認可外がある、というのもよくニュースなどで耳にするのでは無いでしょうか。簡単に違いを説明しておきます。

認可保育所
国の基準を満たし、国から認可を得ている保育所
認可外保育所(認証保育所)
国の基準を満たしておらず、国から認可を得ていない保育所

ちなみに認証保育所とは東京都独自の制度で認可保育所ほど規定が厳しくないが、ある一定の基準が設けられている施設のことです。簡単に言えば認可と認証の間ぐらいですが、認可外に分類されます。

求人情報をみると、一つの運営母体で「認可保育所」「認可外保育所(認証保育所)」を運営しているところもあり、そう言った場合は年間休日数はほとんど変わらないといっていいでしょう。

例えば大手株式会社日本保育サービスが運営するアスク保育園は、全国的に保育所がありますが、中には認可外保育所も存在します。それでも会社で定めた年間休日数が適用されるので、変わりないわけですね。

注意が必要なのは、認可外保育所は独自の保育サービスを展開しやすいということ。

例えば日曜祝日保育や夜間保育などを「売り」としている認可外保育所も存在していたりするので、保育士の配置をうまく回すために年間休日数を最低限にしている場合もあるということです。

 

保育士って実際休めるの?

さて、年間休日はかなりばらつきがあることがわかりましたが、思っていたより年間休日数は多いように感じました。しかしやはり激務の印象がぬぐえません。女友達に連絡して激務の原因を聞いてみました。

持ち帰りの仕事が多すぎる!

女友達
うち保育園、数年前に年間休日が改正されたけど、休まなきゃいけない日が増えて逆に家でやる仕事が増えた!

彼女が働く株式会社運営の保育所は年間休日数を110日から120日へ増えました。しかし、これは手放しに喜べる状況ではなかったようです。

株式会社は利益を求めますので、毎年沢山の新規園を開設します。そのため毎年大量の保育士を採用する必要がありますので待遇をよりよくしようと給与をどんどんあげたり、年間休日数を増やすわけですね。しかしここで注意が必要なのは、「保育士不足」でなり手と保育所数が全然釣り合ってないということです。

保育士の人数は、子どもの入所数によって必要な人数が異なります。(認可、認可外によって規定は異なる)

新規園を開設したところで規定数の保育士を確保できないので、既存の保育所で人が潤っているところがあれば「異動」させて新規園に配属します。結果子どもの人数に対しギリギリの人数で保育を回さなければいけなくなるのです。

思うように休みも取れず、体調が悪くても休めないなんてこともあるわけです。よく言われる「持ち帰りの仕事」も業務中にはもちろん終えられず、結局休日にやらざるを得ないでしょう。年間休日が130日でも家でやる仕事が増えてしまうこともあるので、何がベストかはその保育所の環境によってしまうのです。

行事が多すぎる!

女友達
日々の保育に並行して行事準備をしなければいけないから大変。しかも1年間でやる行事がぎゅうぎゅうに詰まっているもんだから、息つく暇もない!

行事が多いと親目線としては嬉しいんですが、やはり保育士からしたら準備にかける時間が膨大で、とても大変なんですね。「今週中に制作物を完成させなきゃいけない」「計画案をださなきゃいけない」と時間に追われるので、結局お持ち帰り仕事につながるというわけです。

さらに大きな行事に関しては土日に行うことがほとんどでしょう。たとえば日曜日に運動会を行っても、翌日は普通に親は仕事、子どもたちは保育園へ登園しますので、振替休日が取れるわけもありません。

有給休暇取得率が低すぎる!

女友達
人手がないから自分が取りたいときにとれない。もし有給取っても周りに気を使って休んだ気がしないし、結局あまり有給を消化できない!

有給休暇を取りやすい雰囲気って、どんな業界にかかわらず、その職場によって大きく差がでますよね。私が以前勤めていた一般企業でも、小さな会社だったので思うように取れませんでした。保育所も保育士の数が少なければ同じことで、自分が休むことで誰かの負担が増えることを考えると取りづらいですね。

2019年4月より、労働基準法の改正により有給休暇を年5日は必ず取得しなければいけなくなりました。この動きにより、いままで有給休暇が溜まって全く取れていなかった人は休みが増えたことを実感できるでしょう。しかし休みが増えれば増えるほど、保育士は持ち帰りの仕事が増えてしまうのではないか、懸念が生まれます。

今後1年間の祝日や年次有給休暇を考えたとき、労働者に酷な面が出てくることも考えられます。その結果として、自宅就労やテレワークといった事業場外労働が増加することは適切ではないでしょう。ワークライフバランスは、仕事と私生活とが別物であることを前提としていたはずです。

参考:4月から「有給5日取得」が義務化、気になるポイントは?日経BizGate

ライフワークバランスの問題をしっかりと考えていかなければ、いくら休みが増えても体感としては何も変わりません。与えられた有給をどう使うか、オンオフの切り替えを意識する必要があるのではないでしょうか。

 

就職・転職の際のポイント

保育士バンク!

さて、ここでは保育士として仕事をしていきたい、続けていきたいと考える人へ、保育所を選ぶときのポイントをお伝えしたいと思います。

保育所を選ぶポイント
  1. 認可か認可外か
  2. 開所日時を確認する
  3. 休日について
  4. 持ち帰りの仕事がどのくらいあるのか?行事の数は?

1.認可か認可外か

認可保育所か、認可外保育所か、まずは確認しましょう。 先述の通り、認可外保育所は独自のサービスを展開しやすく、その分他の保育所と開所日時などを差別化する場合があります。地域の保育のニーズによっても異なってきますので、合わせて自分が働きたい地域のニーズを調査してみるといいと思います。

2.開所日時を確認する

保育所によって、開所日・時間は異なります。例の画像は勤務時間が7:30〜20:30となっていますが、これは開所時間と同じになっています。子どもを預かる時間なので、結局出勤時間・退勤時間は前後30〜1時間前くらいからになってしまうのではないでしょうか•••。

3.休日について

年間休日126日と記載がありますが、その下の「週休2日制」•••どういう意味かご存知ですか?保育士求人を見ていると、休日について下記のような記載方法がありました。

・週休二日制•••月に1回以上2日の休みがある週がある場合(毎週2日休めるわけではない)
・完全週休二日制•••毎週必ず2日休みがある場合
・土日祝休み•••その通り、土日祝が休みである場合
・月◯日•••1ヶ月の休日数が決まっている場合

例に取った保育所で言えば「週休二日」で日・祝閉所日なので、シフト制でそれ以外の平日(もしくは土曜日)で休めるということです。

4.持ち帰りの仕事がどのくらいあるのか?行事の数は?

「持ち帰り業務なし!」と記載はありますが•••実際どうなのでしょうか?不安ですよね。まずは気になる保育所のホームページで行事がどのくらいあるのか調べてみるといいでしょう。また、保護者に向けたブログなどを公開している場合もあるので、読んでみるといいかもしれません。保護者としては行事の数が保育所への満足度につながるので、見栄えが良ければその分、保育士さんはかなり苦労しているかもしれません•••。

持ち帰り仕事がどのくらいなのか?また、保育士の数はどのくらいいるのか、など、実態を詳しく聞きたい場合は直接保育所に尋ねるのが一番です。しかし、なかなか聞きづらい部分もあると思うので、転職エージェントを利用して担当のアドバイザーに聞いてもらうという手もあります。

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2019年3月25日

 

まとめ

いかがでしたか?今回、保育士の求人情報を調査しまくって、年間休日数の実態から求人票を見るときのポイントまでご紹介しました。

調査の結果、保育士の年間休日数は概ね120日弱とそこまで低い印象はありませんでした。しかし現役保育士である女友達の話から、「持ち帰りの仕事が多い」「行事が多い」「有給取得率が低い」「といった理由で休んでいる体感を得られていないことがわかりました。

ニーズが激増していることから様々な形態の保育所が乱立していますが、自分らしいライフワークバランスを保てる保育所を自分自身で見つけていくことが大切だと思います。求人票ではわからない特色や現状もあるはずですので、しっかりとリサーチしていくことで働きやすさを実現できるはずです!

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