皆さんはブラック企業と聞いてどんなイメージをお持ちですか?
裏社会とのつながりで怖い人がいる会社、パワハラやセクハラが溢れとても仕事ができる状況ではない会社など、色々な見方があると思います。
ここ数年、ブラック企業での過労自殺がマスコミで取り上げられるなど次々に悪質な実態が明らかになり、自分の周りでも身近な問題になっています。
そこで今回は不運にもブラック企業に就職した場合に、自殺等の最悪の結末から逃げる為の方法についてお話ししたいと思います。
もしかしたら、あなたの会社もブラック企業かも知れません。
Contents
こんな会社はブラック企業

それではブラック企業とはどんな会社でしょうか?
厚生労働省はブラック企業について、次の様に考えているようです。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
確かに大きく分けるとこうなりますが、あまりにも抽象的で実感がわきませんね。
わかりやすくブラック企業の特徴を表すと次の様になります。
社員は使い捨て、求人広告で常に募集中
過酷な労働で心身ともに限界に追い込むブラック企業は社員が短期間で退職しています。
普通の会社は新人を育てて戦力化しますが、ブラック企業の場合、社員は消耗品扱いです。
追い込まれた社員を補う為に、ブラック企業は常に求人広告で募集をかけています。
長時間労働は当たり前、労働法は完全無視
法律を無視した長時間労働で業績を上げる、社員にとってはたまったものではありません。
厚生労働省では、過労死ラインを決め、月に80時間の時間外労働が6ヶ月間続き死亡した場合は、過労死との関連性が強いとされます。
賃金が安い、残業代は不払い
ブラック企業の多くは、労働に見合う賃金の支払いは望めません。
完全な成果主義ならまだしも、成果を上げたとしても昇給はもちろん手当などの制度も皆無です。
仕事の進み方で残業になっても残業代は支給されず、サービス残業として扱われます。
セクハラ、パワハラ、精神論がいまだにまかり通る
ブラック企業にとって従業員はただの道具にすぎません、人としての扱いではないのです。
言葉による罵倒や意味のない叱責、根拠のない人格否定等、で精神的に追い込みます。
少しでも弱さをみせてしまえば、精神的に弱いものとレッテルを貼り更に厳しいノルマを与えて肉体的にも精神的にも重大なダメージを与えます。
ブラック企業から逃げ出す理由

ブラック企業の特徴について説明してきましたが、あなたの会社に当てはまる項目があれば取り返しのつかない事態に陥る前に、少しでも早く転職を考えましょう。
①大切な家族の為
真面目な人ほど家族に気を使い、心配を掛けたくないとの理由から転職に向かえません。その責任感に漬け込みボロボロになるまで追い込むのがブラック企業です。家族を思うのなら早い決断で行動に移しましょう。
②自分の為
一度しか無い人生において貴重な時間を苦痛と労働ですり減らすのは悲劇です。結果的に精神や肉体を病んでからでは手遅れですし、そうなれば切り捨てられます。自分が健康な今のうちに転職を考えましょう。
③社会全体の為
ブラック企業は真面目な労働力を食い物にして収益を上げる害虫の様な存在です。労働力が無ければ企業の活動は停滞し成り立たなくなります。あなたの転職でブラック企業に小さくてもダメージを与えましょう。
ブラック企業に転職しない為に

ブラック企業から逃げ出す決意が固まったら次の会社を見つけましょう。再びブラック企業に就職しない為に、最低限の情報で安全な会社を見極めましょう。
以下のような会社はブラック企業の可能性が高いので必ず確認するようにしましょう。
求人情報の内容
未経験、短期間でも給料が異常に高い=給料高いのは魅力ですが、最初からの高額提示は危険です。
夢、やる気、熱意、感謝など精神論的な表現=このような言葉を多用する企業は体育会系の根性論や精神論を押し付けて来ます。
アットホームな職場=少人数の会社や家族、親族経営の会社で良く目にする表現です、無駄な役職者や極端な待遇の差等、問題があると考えましょう。
求人情報の掲載件数=掲載件数の多い企業は離職率の高い企業だと考えましょう。使い捨て人事が求人広告の掲載件数を増やします。
面接や会社訪問での確認
面接前の事前チェック=面接日当日の前に終業時間前後で会社の様子を見に行きましょう。
チェックするのは帰宅する従業員の様子や、残業している場合は深夜までいないかを確認してください。
会社から出てくる従業員の表情が疲れ切っていたり、暗かったりしていないかで会社の雰囲気が分かります、深夜まで明かりが消えなければ間違えなく深夜残業をしている証拠になります。
面接での確認=作業時間や残業の平均時間について具体的に聞いてみましょう。就業時間と給与の関係を確認して差が大きい様ならサービス残業などの危険性があります。
年間休日や有休の消化も必ず確認しましょう、法律を守って真面目に福利厚生に取り組む会社の人事担当なら普通に答えてくれるはずです。不機嫌になったり明確な答えが無ければ考えなおした方よい会社です。
最後に面接時に担当者に確認して欲しいのは、今募集中の求人の目的です。企業にとって人を雇用する行為は業績の成長と大きく関係します。目先の売り上げ目的で人海戦術的な募集はブラック企業の常套手段です。普通の会社の人員募集は新規事業や将来へのビジョンが明確に計画が存在します
逆に転職先の会社を試すくらいの見方でシビアに質問してください。それが原因で不合格になるなら危険が回避できたと考えて良いでしょう。
ブラック企業の去り方

転職活動でブラック企業ではない自分に向いた仕事が見つかればいよいよブラック企業を辞めてしまいましょう。
しかし相手はブラック企業です、今まで利用してきた奴隷の様な従業員を簡単には辞めさせません。様々な方法で会社を辞められない状態に持ち込もうとします。
①脅し、恫喝
- 辞めたいと申し出た従業員に対して、他の会社に転職してもうまくいかない。と強い口調で言われる。
- 研修費、社員教育費の名目で損害賠償請求をするなどと脅して転職を諦めさせる。
②泣き落とし
- ベテランのあなたに辞められたら業務に支障がでる、あなたが抜けた仕事で残された従業員は苦労させられる等の泣き落としで転職を思い止まらせる。
③その場しのぎの言い訳でごまかす
- 残業を減らして仕事の負担を軽くするなど実現性の無い改善案でごまかして退職の時間稼ぎをする。
ここまで来ると後はあなたの意思が最も大切になります。
会社側のあの手この手の退職阻止を無視して準備を進めておきましょう。
円満退社の為に
さんざん苦しめられたブラック企業で円満退社は難しいと思うかもしれませんが相手がブラック企業だからこそ後々の事を考えると問題無く辞めるのが大切になります。
辛い日々から抜け出して新たな会社で生き生きと働くためにも十分な準備をしましょう。
退職の申し出
会社側に自分の意思を明確に伝える事が重要です。おそくても退社の2週間前に直属の上司に退職の意思を伝えましょう。会社側は独自の契約やルールを持ち出して辞める権利が無いと抵抗するかも知れません。
しかし、その様な物に従う必要はありません。
この2週間前の退職申し出については民法で定められていて会社側は従うしかありません。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
ブラック企業が退職に応じない
退職の意思をルールを守って伝えても会社と労働者の当事者間ではトラブルになる事もあると思います。
そういった場合、労働者に代わりブラック企業に退職手続きや交渉を代行してくれる業者も存在します。しかし、料金が明確でなかったり交渉が進まない等の悪いうわさもあるので依頼先は慎重に選ぶ必要があります。
ブラック企業との交渉では違法行為を明確にして有利に進める為に、弁護士が運営している会社への依頼が安心です。
※非弁業者にご注意ください※
弁護士ではない退職代行業者に依頼した場合、退職の意思を伝えるなどの伝言はしてくれるようですが、以下の交渉はできません(弁護士法72条違反で、代行業者による行為は無効となります。)。
《代行業者ではできないこと》
×会社から損害賠償請求された場合の、会社との交渉
×最終月の給与、有休消化分の給与、残業代、退職金、パワハラ慰謝料の請求弁護士であれば、上記の事項も含め、退職に伴う様々な問題について、会社との交渉ができます。
退職代行の利用を検討している場合は、以下の記事が参考になると思いますので、合わせて確認してみて下さい。業者選びを間違えると、お金だけ取られるなんてことにもなります。早くやめたい気持ちもあると思いますが、冷静に業者は選ぶようにしましょう。
まとめ

ここまで、ブラック企業からの転職についてお話しさせて頂きましたが、大切なのは自分の意思を強く持つ事だと感じています。
悲しい事件や事故を反省して国や行政もブラック企業と呼ばれる会社の取り締まりや指導を進めていますが、まだまだ状況が改善されたとは思えません。
豊かな生活を目指して必死で働く労働者を苦しめるブラック企業は断じて許せません。
ブラック企業の根絶の為にも転職に向けたあなたの一歩が大きな力になると信じています。


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