最近は「ブラック企業」なんてよく聞きますが、ブラック企業にどんなイメージを持っていますか。
「休めない」
「セクハラ・パワハラが常態化」
「給料が恐ろしく低い」
こんな感じのイメージをお持ちだと思います。
これらも正しいのですが、それだけじゃないんです。
新入社員研修にも真っ黒な実態が浮かび上がってきました。これから会社の未来を担ってもらう新入社員でさえも食いつぶす新人研修なんてもはや研修ではありません。会社の犬になってもらうための訓練です。
研修を受ける前は誰だって不安ですよね。私も不安でした。「何を勉強するんだろう」「厳しいのかな」と考え、入社前は寝られない日もあったほどです。
そんなときに、事前にどんなことをやるのかがわかっていれば少しは安心できるはずです。
というわけで、今回はブラック企業の研修についてご紹介します。これから社会人になる方にとっては社会人生活は不安だらけだと思います。そんな不安を少しでも払拭できれば幸いです。
こんな方におすすめ
- これから社会人になる方
- 研修が不安な方
- 入社する企業がブラック企業ではないかと疑っている方
Contents
ブラック企業の研修で人間がロボットになる

ブラック企業は、正常な思考を奪ってくるので、ひどい環境を当たり前だと思うようになります。外部からの情報が遮断されるので、自分のいる環境が異常だと思えなくなるのです。
こうなると、もはや上の言うことに対して何の疑問も抱かず、淡々と作業をこなすロボットです。
自分の置かれた環境をおかしいと思えるほどの思考力を持った人は、結果的に退職してしまうので、ブラック企業にとっては都合が悪いです。
社員が正常な判断ができないようにするために、ブラック企業は研修の場を利用して、会社に都合のよい人材を教育していきます。
ブラック企業の研修のねらい
簡単に言うと、ブラック企業は自分のことしか考えていません。社会人生活のスタートを切るのに新入社員研修はとても大切なものなので、本来は新入社員のためになるような研修をしなければならないと思います。
ブラック企業の研修には、大きく分けて二つのねらいがあります。
一つは、会社の思い通りに働いてくれる人材を育てるため、もう一つは、研修の後に理不尽があってもそれに耐えられる人材を作り上げることです。
新人研修受けた後に自殺した人の研修内容って、カルト宗教の洗脳ノウハウそのものだ。
①施設に隔離して逃げ場をなくす。
②全てを否定、罵倒して個人を消失。
③同じ事をやらせ叫ばせ刷り込み。
④刷り込みを覚えれば少し褒める。
⑤以下繰り返し。これは法で規制しなきゃもっと死ぬぞ。
— テンコ@単行本① (@H_Tenko) August 8, 2017
最初にもっとも厳しく理不尽な研修を行います。ある一定のところまできたら少し褒めて「最初の研修よりはマシだな。」と、その後起こりうる理不尽な事に対しての耐性をつけさせます。
思い通りに動いてくれる、有能な社畜ロボット社員を作り上げる事が研修の最大の目的です。(つまり、その時点でその会社は理不尽である事を告白してくれています。)
人間には、初めて経験したことを基準に物事を無意識に評価・比較するという特徴があります。新人研修ではその企業が理想とするマインドを持った社員を教育するために、全身全霊をかけてきます。
新卒の新社会人であればなおさら、どの会社にも染まっていないのでブラック企業にとっては都合がいいんですね。いかに社会は理不尽であるのかを教え込みます。
死にたい夜にできること。 – 超楽しい地獄。
新卒研修が絶賛つらい話です。読んでください。今書いてても明日になるのが嫌だし涙が止まらない。#はてなブログ https://t.co/xmWgWOun7v— 七咲☺︎ (@saki_punch) April 9, 2019
では、具体的にどのように研修が行われているのでしょうか。
次の章では、ブラック企業の研修では、合理的に人を洗脳しているという話をします。実は、洗脳方法として精神医学的には理にかなっているんですよ。
ブラック企業の研修は精神医学の理論を使って洗脳している

ブラック企業の研修は、過熱した宗教団体と同じように人を洗脳して自社にとって都合の良い人材を作り上げることが目的です。
では、洗脳はどのように行えばよいのでしょうか。
精神医学の世界では、洗脳の方法についていろいろな学説が唱えられていますが、ここでは一般的な方法をご紹介します。
洗脳には3ステップあります。その3ステップにブラック企業によくある研修を当てはめて説明します。
ステップ1:解凍
解凍というのは、今までの価値観や成功体験をことごとく否定し、新しい価値観を植え付ける準備をすることです。そして、自分の変化を望ませます。
このステップでは、人間を睡眠不足や栄養不足、精神疲労を起こし、肉体を酷使させることで思考を鈍らせます。これをすることによって、何を言われてもおかしいと思わなくなり、相手の言うことを全て受け入れるようにします。そして、「自分はダメな人間なんだ」「自分を変えたい」と思わせます。
ブラック企業によくある研修として、まずは新入社員を山奥に連れていき、携帯電話を没収します。これは、外部とは完全に隔離された状況を作ることで、精神的に追い込みやすくしているのです。
次に、研修が始まって早々、一人一人に大声であいさつさせます。そして、講師が「声が小さい」「やる気ないのか」と怒鳴り散らし、何度もやり直しさせます。挨拶地獄は参加者全員の合格が出るまで延々と続きます。
その後、長距離の歩行やマラソンをやらせ、精神的にも肉体的にも疲れさせて正常な思考を奪います。ちなみに、私の友人は、研修で30km歩かされました。足を引きずっていたり、途中でリタイアする同期がいたそうです。
これによって、新しい価値観を植え付ける準備が整いました。
ブラック企業は「根性を鍛えるため」「社会人は体力が必要だから」なんて言って実施していますが、それは嘘です。本当の目的は自分の頭で考えられなくするためです。
ステップ2:変革
変革は、新たな価値観を植え付けることです。
このステップでは、新しいことを学ばせ、自分の考え方や信念をむりやり変えます。そして、「価値観が変わった」「自信がついた」と思わせます。
よくある研修としては、社訓や会社のルールを暗記させ、会社の色に染め上げるというものです。この時に、大声で暗唱させたり、声が小さい人に罵声を浴びせます。
社長の経営哲学を聞かせられることもあるようです。
会社員としては、会社のルールを覚えなければならないのは当然のことで、私が以前働いていた企業はブラック企業ではありませんでしたが、社訓を暗記する研修はありました。その会社ではみんなに聞こえる程度の声で暗唱できれば合格でした。
しかし、ブラック企業はやたら大声で叫ばせるのです。これも精神を鍛えるという建前で行われます。
このようにして、会社が持つ価値観を刷り込ませるのです。
ステップ3:再凍結
再凍結では、変革によって新しい信念や考え方を自分の中でさらに強固にしていきます。
研修の最終日に、講師が辛い研修を乗り切った新入社員を褒めたたえ、認めてあげます。成長して生まれ変わった(ように感じる)自分をほめてくれる人を悪く思う人はいません。このころには、同期との絆も生まれ、「自分はこの会社で頑張りたい」と思うようになります。
これで洗脳の完了です。
個人的なイメージですが、洗脳はコップの中の水を全部捨ててジュースを注ぎ込むようなものだと思っています。コップがあなたの精神、水が自分で築いてきた価値観、ジュースが会社の価値観です。
お分かりいただけたでしょうか。この章で伝えたかったことは、ブラック企業の研修プログラムは人を洗脳するためにできているということです。
研修のあるべき姿は、新入社員に社会人としてのふるまい方や基礎知識を身に着けてもらうことだと思います。それなのに、社員を会社に定着させることしか考えていない研修はもはや研修ではありません。
心の底からこんな宗教じみた研修はなくなってほしいと思います。
参考:マインドコントロール・洗脳のステップ-マインドコントロール・洗脳の精神医学
ブラックだと気付いたらすぐ辞めよう

ブラック企業では、「会社を辞めたい」と相談すると、引き留められます。「労働契約違反だ」「損害賠償請求する」とか言ってきますが、労働基準法上は労働者には会社を辞める権利があり、会社はそれを拒否することはできません。なので、会社に何と言われようと無視してください。
「お前が他の会社でやっていけるわけないだろ」「3年も仕事が続かないようじゃどこ行ってもだめだ」なんて言われることもありますが、そんなことはありません。あなたを見込んで採用してくれるまともな会社は必ずあります。
仕事をするうえで一番大事なのはあなたの身体と心です。健康なくして仕事なんてできません。ブラック企業はあなたの身体と心を平気でないがしろにする組織です。
ブラック企業に食いつぶされてしまう前に早く逃げましょう。
もしあなたが入社前であれば、こちらの記事も参考にしてみてください。
ブラック企業をどうやって辞めるか

自分の力でやめようとしない
私は、自力で辞めるのは避けたほうがいいと考えています。
上司に「辞めたい」と相談しても、いろんなことを言われて強引に引き留めようとするのです。「もう少し待ってくれ」と諭されたり、もっと悪質な会社だと「労働契約違反だ」「損害賠償請求する」と脅してきたりします。
私の友人もとあるブラック企業に勤めていましたが、「お前周りに迷惑かけるって分かっているのか」と散々責められて、退職するまでに3か月かかったそうです。
繰り返しになりますが、これは違法です。労働者には退職する権利があって会社に拒否権はないからです。よっぽどのブラック企業に勤めていたということですね。
このように、なかなか辞めさせてくれない会社があります。辞めるのにエネルギーを使ってしまってはもったいないです。
弁護士に相談しよう
ブラック企業を辞めたいと思ったら、まずは弁護士に相談するのが良いと思います。
最近は弁護士による退職代行サービスがあり、費用は5万円から6万円ぐらいが相場です。
費用は高くついてしまいますが、残業代の請求や有給消化など、さまざまな交渉を代理で行ってくれます。そして、何より迅速にやめることができます。
いざとなったら相談できる弁護士さんを事前に確保しておいて、自分の身を守るのが良いと思います。
こちらの記事では弁護士だけではなく退職代行業者も含みますが、退職代行業者についてまとめています。参考にしてみてください。
まとめ
以上、ブラック企業の研修の実態を説明しました。
これから社会人になる方には、入社した企業がブラック企業かどうかの判断材料にして、自分の身を守っていただきたいです。「あれ、うちの会社こんな研修やる予定だ」と心当たりのある新入社員の方は真剣にその企業で働くか考えてください。
社会では自分の身は自分で守るのが大切です。「誰か助けてください」と口を開けて待っていても誰も助けてくれません。「そんな会社辞めればいいじゃん」「もう少し頑張ってみなよ」と言われるだけです。
危機感を感じたらまずは行動を起こしてください。そのときに、この記事が役に立てば筆者としてライター冥利につきます。
- 研修は本来、社会人としてのふるまい方や業務の基礎知識を身につけることが目的
- ブラック企業の研修は、合理的に新入社員を洗脳する。会社の思い通りに働き、理不尽にも耐えて何も言わないロボット社員を作り上げることが目的
- 自分の身は自分で守る。身体と心の健康が損なわれる危険を感じたらすぐ辞めよう


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